No.113

趣味を持つと社会人は楽しい

YOHEI

(神大文学部卒のDJ)

Presented by Kanane Hase, Kenichi Yamanaka

Photo by Shoichiro Sakamoto


神大文学部出身のDJ"YOHEI"さんは、シュリンクした音楽マーケットを復活させたいとイベント[Middle]を主催している。サラリーマンとして働きながらDJを始めたという彼の情熱に迫る。

PROFILE

YOHEI

はたらくDJ “YOHEI”

-DJを始めたきっかけは何だったんですか?


社会人になってクラブに行くようになったことです。海外のクラブには学生時代に行ったことがあったのですが、日本のクラブは社会人になるまで行ったことがありませんでした。行き始めるとDJが楽しそうに見えてきて、自分でもやってみようかなと思いました。機材も安いものは3万円くらいで、あとはパソコンがあればできるからすぐに始められちゃうんですよ。そんな感じで始めてだんだん知り合いのイベントでDJをさせてもらうようになりました。

-大学時代はどういうことをしていたんですか?


サークルは何も入ってなくて、本を読んだり映画を見たりお酒を飲んだりして日々を過ごしていました。フランス文学専修だったので、文学部の人ならわかると思うんですけど前髪をガッて流している松田先生の授業を受けて、哲学の茶谷先生とかはすぐそこの(※取材場所は六甲道のTULLY'S COFFEE)ワインバーでよく会いました。あの人もワインソムリエの資格持ってるから(笑)。僕はお酒が好きなので昼はワインの会社でサラリーマンをやってます。クラブに初めて行ったのはフランスに留学していたときだったのですが、それも誘われたから何となく行っただけでした。そもそも爆音がちょっと苦手なんです。それは今でもそうなんですけど(笑)。

-サラリーマンとの両立はどうしていますか?


時期によって異なるのですが、「最近、仕事が忙しくてDJやってないな」と思うこともあれば「最近、DJやりすぎて仕事大丈夫かな」と思うこともあります。生活がかかってるので基本的には会社の仕事を優先しています。どうしてもDJやりたいときは、睡眠時間を削ってやっていますね。DJのイベントに出る時は、USBに曲が何百曲も入っているので、パソコンを使ってセットリストを作って準備します。イベント会場にはセットリストが入ったUSBとヘッドホンだけ持って行って、会場にあるDJの機材に繋げてやっています。

-DJって儲かるイメージがあるのですがどうですか?


そういうイメージはあると思うんですけど、世界中でイベントをやって儲けてっていうのはプロDJだけですね。僕達みたいなのはローカルDJっていって、大抵普通に仕事してる人たちが地元か遠くても東京でやるくらいなので本当に趣味ですね。ただ趣味とは言っても、地元のクラブシーンを活性化させたいっていうモチベーションでやっていることも多いです。僕の場合もそういう気持ちはかなりあります。

-クラブってどんな感じなんですか?


クラブと言ってもテクノ系とかゴリゴリパンク系とか、チャラくて若い雰囲気のところとか本当にクラブによって全く違います。僕はEDM(electronic dance musicの略称)が好きなので、DJをやらせていただくところも大体がそういう箱(クラブ)ですね。ダンスミュージックはリズムと少しのメロディだけで構成されてるので、歌詞がある曲と違って世界共通なところが好きです。悪く言えば単調なんですけど、お客さんが1時間とか2時間とか踊り続けられるようにできてるんです。ダンスミュージックは曲のテンポがだいたい1分につき120〜126拍なのですが、それは人間が興奮した時の心拍数と同じくらいにしてあるんです。

-流す曲はどうやって探すんですか?


今だったらyoutubeやSpotifyやsoundcloudや、Instagramにも新しい曲ができたらアーティストが投稿してくれるし、曲と出会う方法は色々あるのでアンテナを広く張っておくことが大事ですね。昔はレコード屋に行って1枚1枚ジャケットを見て聴いてみたりラジオを聴いたりするしかなかったので、今は便利になりましたね。流す曲はそのために探したりもするけど、普段聴いてる曲の延長線上でもあります。


S.Shima

(工学部2回生)

歴史を刻め!


濱田 矩行

(Ghanna Ghanna元代表)

最高の瞬間は”一つになった”と感じる瞬間です。


藤嶽 暢英

(農学部教授)

嗜好性のないアンテナを360度に伸ばしてみるといい


中島悠

(Dutch Days’ 第12代代表)

僕らはちゃんと「跳んで」ます。


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