No.65

人々の集まるお店を作りたかったんです

切東 優

(JUNK SHOP 店主)

Presented by Yuma Takeda

Photo by Shunki Abe


神戸三宮、神大生も御用達のカジュアルファッションの発信地。そこに30年以上続く古着屋がある。開店からずっと店主としてお店を経営している切東さんには、あるこだわりがあるようだ。切東さんが大切にしているフェアトレードとは。「つながり」を大切にする店主の、その情熱に迫る。

PROFILE

切東 優

全員が笑顔になれる取引を目指して

-JUNK SHOPを開いて約30年。このお店を開いたきっかけは?


元々、電化製品メーカーのデザイナーをしていたんですが、ある時から海外の洋服のデザインに興味を持つようになりました。当時は外国の服はニーズはあったものの、値段が高くて一般の人にはあまり手が出せなかったんですよね。その時代背景の中でなんとか世間に外国の洋服の魅力を広めたくて試行錯誤した結果、当時ではまだ珍しかった「古着」というジャンルでお店を出そうと思いました。“新品ではないもの、使い古されたもの”として古着を押し出すのではなく、海外で1度は不要となった洋服を日本でまた大切に着てもらいたいという想いも込めてお店をスタートさせました。それに、当時は世界的に効率重視の大量生産が主流になりかけていた時期でしたので、洋服1枚1枚のクオリティは下がっていました。昔の服は1枚1枚こだわりをもって作られている良質なものが多かったので、それを広めたいなって考えてましたね。

-最近では、「Modernark pharm Cafe(モダナーク・ファーム カフェ)」というカフェの経営もなさっているとお伺いしました。


ええ、カフェの方は主に私の妻が経営しています。最近では、古着屋が増えて服を探す仕事に限界を感じていたところで。 というのも、「古着屋」というのは、元々はその服を「必要としていない」ところからその服を「必要としている」人のもとへ届けるという図式を辿るものなんですよ。でも、この業界が「商売」として発達するにつれて、より’’売れる服’’を仕入れる必要が出てくるわけで、そこはもう自分が目指すものと少しちがうなぁと。
そのように洋服や古着の文化が1つの形に完成されてきたので、次に目を付けたのが、人が生きていくのに欠かせない「食」の部分でした。私は日頃から、食べるものが「どこで生産されたものなのか」、「どのような加工がなされたものなのか」などが気になる人間だったんです。そこで、よりお客さんに安心して食べてもらえる料理を提供するカフェを始める決心をしました。

-それが切東さんが意識しているという 「フェアトレード」につながってくるんですか?


フェアトレードとは、すべての商売の根底にある考えだと思うんですけど、簡単に言うと双方が満足できる取引のことですね。私が気になるものを辿っていった先がフェアトレードだったんです。服を着る瞬間や、ものを食べる瞬間って、これは「どこから来たんだろう」とかプロセスがすごく気になるんですよね。例えば、生産者側の事情とか、それが生産された土壌のこととか。今、Tシャツとかジーパンが500~1000円の安値で売られていますよね?そんな安くできるはずないやんって思うから、それはもうどこかで誰かが無理して働かされているんじゃないかって。それは買い手だけの満足を求めてしまった結果で、そこまでして安いものを買わなくてもいいんじゃないかなぁって思います。
安く仕入れて、安く売ることができるっていうことは、その過程のどこかで無理してる人がいる、ということだと思うんですよ。仕入れ先のこと、作った人のことも考えて、そこに無理がないように取引をすることです。もっというと、その生産地の土壌や大気などの自然にも優しいノンストレスな取引を目指しています。ただ安く仕入れて高く売るだけでは、短期的な利益は生まれても長続きしないと思います。そうして流通の中で無理がなく世に出ている品物にはやっぱりいいオーラが出ているなと感じていて、皆さんにもそういうモノを身に着けてほしいと思っています。


羽賀 誠

(ベルカン9期代表)

面白くないことは続かない


今道拓也/柴田一慶

(神戸大学フットサル部主将/神戸大学フットサル部同神戦係)

フットサルを神大で一番の部活にしたい。


藤永旺次郎

(経済学部5回生)

様々な価値観に触れてみたかった。


島田 賢二

(凌美会2012年度部長)

絵を描くのは自分の分身を作っている感じですね


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