No.21

もやもやから目をそらさないでください

鈴木 麻里絵

(thREAD代表)

Presented by Keita Kutsuno, Taichi Muraki

Photo by Keita Kutsuno


「時を経ても、常に新鮮さのあるフリーペーパーであってほしい」誰に何のため作るのか。ゼロからフリーペーパーthREADを作り上げた、創設者の熱き情熱に迫る。

PROFILE

鈴木 麻里絵

やることがいっぱいで、夢中より必死でした

-thREADを作ったキッカケは?


立ち上げは1回生の春休みに決めたのですが、その頃私は大学生活って色々なことができるんだなって思い始めていて、けれど本当に夢中になれることは見つからない、もやもやを抱えた大学生でした。そんななか出会ったのがフリーペーパーで、そのどれもが大学生が作っているもので純粋にすごい!と思うものばかりでした。その時にフリーペーパーを作るの絶対楽しいだろうなあ、と思って色々と妄想していくうちに「これはできるかもしれない!」って考えたんです。そこでTwitterで「フリーペーパー作りませんか?」と声をかけたら同じ考えを持った子から返信がきて、そこから話して始まっていったのがきっかけですね。

-既存のフリーペーパーの団体に入るのではなく、自分がゼロから作ったのはどうしてですか?


もう既存のフリーペーパーにはその独自のフリーペーパーらしさっていうのが既にあって、それらのどれもが素敵だったのですが、なんとなく自分が作りたいものとは違ったからですかね。夢中になるためには、自分が作るしかないと思ったんです。

-ゼロから作ったなかで苦労したことや良かったことはありますか?


本当にゼロからのスタートで知識も全くなくてほんとにゴタゴタしましたよね(笑) でもそれだから必死になれたっていうのもあると思います。みんな同じ状態だから夢中とかいうよりも必死でした。やらなきゃいけないことが大量だったからですかね。常にやることあるみたいな。もう入稿前は徹夜ですね。フリーペーパー作る時にはよくあることですかね?(笑) 必死になれたところは良かったと思います。それから、1号ができたときのみんなのやる気の上りよう、盛り上がりようはすごかったですね。やっぱり最初は形にならなくて何をやっているのか分からない状態で活動してきたので、実際に自分たちが作ったものを見れたことは、とても達成感があるものでした。そこから他の人が注目してくれるようになったし、「今度はこうしたい、もっとよくしたい!」などと意見が多く出てきたところが大きな変化でした。そこからスタートっていうところもあったかなって思います。やりたいことが皆の中から出てきて、そこから一人一人がthREADを作る、っていう感覚が出てきたような気がして良かったなと思います。

-今までの3冊を見るとどれも色が違って伝えたいことも違うと感じたのですがその中でも念頭に置いている考えなどはあるのですか?


thREADのコンセプトが「繋ぐ、繋げる、繋がる。」で大学生をターゲットに新しいきっかけや視点を提供する、で提供するだけじゃなくて実際に一歩踏み出す、次のアクションに「繋げる」ような冊子づくりをするというのが軸にあります。そして冊子を作るときに意識しているのは、大学生がターゲットというところですね。そのターゲットにしている大学生は、自分たちと同じようにまだちょっと大学生活に不安やもやもやを抱えていていたり、自分が夢中になれることや自分らしさを探している大学生だということを忘れないことですね。あと、メッセージ性というものを大事にしていて一冊を通して伝えたいメッセージを決めて、そこから問題提起、こういう問題があるからこういうメッセージを伝える、という意識で作って、冊子を通して1つの言いたいことが分かるようにしています。それは今まで発行してきた3冊にも共通していることです。


尾内 純

(古本とジャズ『口笛文庫』 店主)

古本屋をやりたいと、ずっと思っていました


宮下規久朗

(神戸大学文学部美術史学科教授)

まずは美術館に行くこと。知識があれば、もっと面白い。


藤谷 亮太

(無一文で日本一周を達成した男)

日本人は優しかったです。


ことね

(KooBeeクリエイティブ部リーダー)

人と人を繋ぐモノづくり


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