No.133

目標のために考え、行動する。

谷村謙一

(体育会フィールドホッケー部監督)

Presented by Ryota Asakura

Photo by Shoichiro Sakamoto


神戸大学フィールドホッケー部監督、谷村謙一さん。明朗快活を絵に書いたような彼ですが、熱意のあまり軋轢を生んでしまうこともありました。その経験を活かし、現在彼はどのようにフィールドホッケー部を指導しているのか。その思いに迫りました。

PROFILE

谷村謙一

「チーム」としての強さ。

-谷村さんの会社での活動と、フィールドホッケー部での活動を教えてください。


現在は、株式会社ウィルという会社で、人事として新卒採用をしています。 就職活動中の大学生に会って彼らの就活が少しでも良くなるよう尽力しています。 フィールドホッケー部では昨年の7月、正式に監督に就任しました。仕事が休みの週二回、六甲台グラウンドで練習を指導しています。 体を動かすことが好きなので、それ自体が休日のリフレッシュにもなっています。

-フィールドホッケーというスポーツの魅力を教えてください。


なんといってもスピード感ですね。 ルールとしてはサッカーに近い感じなんですが、ボールのスピードは100km/sを軽く超えます。ゲーム展開も非常に早く、実際に見たら驚くと思います。 そんな速いスピードの中、スティックだけで小さなボールを操るテクニックも魅力ですね。

-お仕事の傍らコーチを買って出たのはなぜですか?


大学時代には主将としてフィールドホッケー部で活動していました。 当時は監督もコーチもおらず、完全に学生主導の部活でした。経験者ということもあり、私がチーム運営や技術指導もしていました。プレイヤーとして試合に出るので、周りのミスを自分でカバーしてしまえば試合に勝てていたんです。だからチームメイトもあまり反発してこなくて、言ってしまえば独裁状態でした(笑)。 OBとしても卒業してから数か月は、部に顔を出して口出ししていました。 そうしているうちに当時の部員から、「ついていけないのでもう来ないでくれ」と言われてしまったんです。 現役時代は結果もある程度出せていたのでよかったのかもしれないけれど、長い目で見るとチームとしてそれではダメだと気づいたんです。 たまたま上手くいった世代があったとしても、後輩がそれと同じようになるわけじゃない。 「神戸大学フィールドホッケー部」として強いチームを作るには、一人一人が考えて、行動して、継承していく。それが必要だと思うんです。 そういう後悔や気づきに加えて、もともと教育や人の指導に興味があったということもあり、改めてそんなチームを作りたいと思い、監督をさせていただくことになりました。

-指導する中で感じるやりがい、苦労を教えてください。


やりがいは、正直言ってまだあまり感じられていません。 監督を始めて1年少々ということもあり、まだ見てきたメンバーの数も少ないです。 昨年卒業していった部員たちは満足した様子で引退したのですが、彼らが掲げていた目標には一歩届かず。 今後もっとチームとして強くなって、目標を達成し、結果を残すことができるようになれば今よりもやりがいを感じることができると思っています。 苦労している点は、部員の思いや熱量がバラバラな中、一人ひとりに合った指導や接し方を考えていくことです。 大学に入ってまで部活をやる以上、何か熱い思いがあって入部したと思うのですが、本当の達成感や楽しさって引退してから気付くことも多いんですよね。 僕は彼らよりは大人だし、仕事や部活に打ち込んできた経験があるので、頑張ることの楽しさや、挑戦して、たとえ失敗したとしても得るものがあることを知っています。 しかし、部員全員がそうというわけではない。 だからこそ、一人ひとりの思いや目標に向かって、それぞれの個性を生かしながら、導いていきたいと思っています。


宮崎信/山岡義大

(工学部大学院卒業生)

遊び心で生まれるひと工夫


尾内 純

(古本とジャズ『口笛文庫』 店主)

古本屋をやりたいと、ずっと思っていました


山下陽子

(神戸大学大学院農学研究科特命助教)

食や健康の研究って、奥が深くて面白い。


黒木麻由

(セブンイレブン鶴甲第1キャンパス店店長)

限られた休み時間に "いい気分" を。


一覧へ戻る