No.127

夢を口に出して

近石涼

(シンガーソングライター)

Presented by Kaito Sadahisa, Naho Takamochi

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就職をせず、大学卒業を機に今年度からシンガーソングライターとしての活動に専念。何が彼を歌手への道に動かすのか。Ghanna Ghannaでの活動、フェス出演、ライブ活動などを通して培った彼の音楽に対する思いとは。

PROFILE

近石涼

自分から出たものじゃないと伝わらない

-これまでどんな活動をしていたのか教えてください。


大学時代はGhanna Ghannaに所属しながらグループでのアカペラ活動とソロでの音楽活動の2つをしていました。アカペラは歌がうまくなりたいという軽い気持ちで始めたんですが、全国大会など大きな舞台に出ることが出来ればソロ活動のプラスになると思ったし、アカペラ自体が思っていた以上に奥が深く、同じ音楽として勉強になると思ったので、真剣に打ち込むようになりました。ソロ活動は、月に1,2回三宮や大阪でライブをしたり、Youtubeに動画を上げたりしていました。今まではアカペラに多くの時間を割いていましたが、これからは本格的にソロ活動をしていきます。

-アカペラ活動で印象に残っていることは何ですか?


アカペラスピリットという大会で優勝できたことや、JAMという大会の観客投票で1位を頂けたことなど思い出は色々ありますが、その中でも一番印象に残っているのは僕の所属していた「sus4」というバンドの引退ライブです。僕らだけを見るために300人以上もの方々が集まってくれたんです。今の僕一人ではそれだけの人数は集められないので、悔しさもありましたが、sus4でそれだけの人気を得られたということがとても嬉しかったです。 ライブは大阪で開いたんですが、北海道から来てくれた方もいたんです。全国大会で審査員を務めていた方や、ハモネプに出たことがある方などいろんな方とコラボもできて、全国でも僕らにしか出来ないライブが出来たんじゃないかと思います。

-アカペラをやっていて良かったと思うことはなんですか?


アカペラを通して身につけた歌に対する考え方や技術が、ソロの弾き語りに繋がってるなと思います。音楽をやる上で、そういった軸がないと上手くならないと思うので。あと、アカペラ出身のソロアーティストを集めたライブに誘ってもらえたり、日本レコード大賞の作曲賞を取ってる方に僕が作った歌を聴いてもらったりと、アカペラをしていなかったら繋がれなかったような方々と繋がることができました。 技術面、音楽への思い、交流関係や知名度など、アカペラを通して得られたもの全てが、ソロ活動のプラスになっているなと感じます。

-では、プロの歌手を目指し始めたのはいつからですか?


プロを意識し始めたのは中学生の時だったと思います。歌はもともと好きで、幼稚園の先生からのメッセージに「階段の方から歌声がすると思って見たら、近石くんが一人で大声で歌っていました」ってあるぐらいでした(笑)。中学で友達とカラオケに行くようになって、そこで周りの人の歌を聴いて、自分は歌が得意な方なんだと初めて気づきました。EXILEや湘南乃風が好きだったんですけど、「俺、歌えるくね?本人に負けてなくね?」と当時は思っていました。今、昔の音源聞くとめちゃくちゃ下手なんですけどね(笑)。それで、口には出さないけどプロになれるかもとうっすら思い始めました。 高校時代も意識はしていましたが、「絶対に歌手になる!」とはまだ思っていなくて、大学進学で学部を選ぶ時も将来の選択肢を狭めないようにとりあえず経営学部を選びました。自分の歌手活動のマネジメントに役立つと考えた一方で、歌手にはならず音楽業界やそのほかの業界への就職する場合にも役に立つと考えたからです。 結局ぎりぎりまで歌手になるか就職するか悩んでいましたね。

-オリジナルの曲をお持ちだそうですが、どういう経緯で作るようになられたんですか?


そもそも僕がオリジナル曲を歌いたいと思ったきっかけは、BUMP OF CHICKEN(以下、バンプ)の曲を歌った時に、声が似ていてうまいって言われたことです。その時、僕ではなく、僕越しにバンプが評価されただけだと感じました。僕がバンプの歌を歌っても人の心は動かせなかったんです。自分の歌で誰かの心を動かそうと思ったら、自分から出たものじゃないとだめなんです。自分の作った曲で、僕がバンプに心を動かされたように、誰かの心を動かして人生の一部になりたいなと思ってオリジナル曲を歌い始めたんですよね。

-オリジナル曲のこだわりを教えてください。


「嘘はつかない」ことは心がけています。だから、昔作った歌が歌えないことも多いんです。今の感情とは違う曲を歌うと聴く人にはバレてしまい、心を動かすどころか何も伝わらないと思うので。あと、ありきたりなものは作りたくないという思いがある一方で、王道だけど心動かせる歌を作りたいなと思っています。多くの人々が共感できるのは結局ありふれたものに対してだと思いますが、そういうもので感動や驚きを与えるって難しいと思っています。ありふれたものに対して、自分にしか作れない歌詞や曲を作っていきたいです


内藤賢一

(神大モダン・ドンチキ メンバー)

未知のものでも、飛び込んでみたら楽しい


鈴木大策

(文学部2回生)

再出発は、いつでもできる。


甲家晩飛

(落語研究会代表)

普通のくだらない話をして、新入生と仲良くなりたい


鈴木 麻里絵

(thREAD代表)

もやもやから目をそらさないでください


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