NO.45
高橋 弦太
(休学し、長期海外旅行を決意した男)
「今しかないじゃん、学生って」

何を選んでも後悔はある。彼が選ぶのは、後悔の‟少ない”生き方。自分が一番やりたいことをやればいい。やるかやらないか悩むことにも絶対に意味はある。学生よ、悩め!
Presented by Hanako Tanaka, Chiduru Oka
Photo by Nami Yoshida
「日本のこともっと知りたい」って言ってくれたのは嬉しかったね。
― どのくらい旅されていたんですか?
10ヶ月。アメリカから入って、そのまま南下して南米へ。最後の一ヶ月は友達と東南アジアに行ってた。
― それではなぜ、南米に?
純粋に行ってみたかったからだね。行ったことないカフェとかラーメン屋って、行ってみたいな~ってなるじゃん。それと同じ感覚。
― 旅中で大変だったことはありますか?
今回の旅行に関していえば、スペイン語かな。スペイン語圏ではスペイン語が大事って知ってたけど、どれぐらい英語が通じるかわかんなかったし、スペイン語の授業も取ってなかった。日本でスペイン語勉強していたとしても、実際どれくらい通用するかわからなかったから、とりあえず行ってみようって。で困りました(笑)スペイン語ができなくても旅行はできたんだろうけど、面白くないな~と思って。勉強した。個人ではやっぱり限界あるなと感じて、メキシコの下にあるグアテマラって国で一ヶ月スペイン語学校に通ってホームステイしてた。
― 行ってよかった場所、感動した場所はどこですか?
先住民や日系移民が暮らしているところかな。もともと興味があって、勉強もちょっとしてた分野。宿もない田舎に行って、そこらへんのおばちゃんに「今日泊まるところない?」って聞いて「おまえ何者だ?」「日本からきた学生だ」みたいな会話してたら、「うちに泊まりなよ!」って(笑)いろんな話をしたんだけど、「日本のこともっと知りたい」って言ってくれたのは嬉しかったね。「日本」についてのイメージとかはあっても「日本人」ってのを知らない人は多くて、そういう人にとっての「日本人」は俺じゃん。自分は日本のこともっと知らなきゃと思ったし、愛国心というわけじゃないけど、「日本人としての自分」というのをアイデンティティとして持っていたいと感じた。けど、基本何にも変わってないんだよ。俺。自分の考え方はより強くなったし、自分のダメなところはやっぱりダメだな、って(笑) かといってそれを直そうとは思わないけど。だから、心境の変化とかはそんなにないかな。
― ウユニの写真に感激しました!他にも景色が綺麗な場所を教えてください!
塩の大地がばーって続いてて、雨季になるとそこに雨が降って水たまりになる。有名どころだから写真を散々見てたけど、やっぱりすごかったね。圧巻なのは星空。鏡張りを美しいって思うのは、日本人と韓国人だけらしくって。ほんとに価値観の違いなんだけど、欧米人はアクティビティ系が好きだから美しい景色とか見ても、「綺麗だね」って言って終わり(笑)パシャパシャ写真撮りたがるのは僕らくらい。 マチュピチュはね、俺ずっと、子どもの頃から学生のうちに行こうと思ってた3つのところがあったんだけど、そのうちの1つだった。エジプトのピラミッドと、マチュピチュとオーロラ。実際は、ペルーが近づくにつれて、マチュピチュってみんな同じような写真でイメージできちゃうから「そんな感動しないだろうな、お金かかるし」って思って、あまり乗り気じゃなかったんだ(笑)それで、普通なら電車一本で行けるところを、車で9時間と徒歩3時間かけて(笑) マチュピチュまで登るときも、バス代もケチって徒歩で登ったんだけど、超辛くてさ(笑)でも、朝5時くらいに霧が晴れてマチュピチュがバンって見えたときは、すごい感動した。マチュピチュを発見した人と同じルートで、こんなとこにこんなものがあると思わねえよ!みたいな(笑) だからマチュピチュ行くときは、行きだけでもそのルートで行って凄さを体感してほしい。マチュピチュが凄いのって、あんなとこにあんなものがあるから。それを味わってほしい。あの辛さ込みですよ、マチュピチュは(笑) あと、ダイビングやってるのもあって海が好きだから、カリブ海は好きだった。真っ青。真っ青だよ、ほんとに。青い海、青い空、太陽!って感じ!それと、セノーテっていう、地下の大きな鍾乳洞に水が溜まったもの。透明度も高くて、むちゃくちゃきれいなんだよ。ここで泳いだりダイビングしたり。これは感動したね。
学生のうちは色んな所に行って、色んなものを見たいなって。
― 海外に行くのに、旅行以外の選択肢は考えましたか?
留学、インターン、バックパック。悩んだんだけどね。国文は留学行く人多いじゃん。留学行ったら、語学力もつくだろうし、プラスになると思う。でも自分の性格上、一つの所にいたら絶対どっか行きたいってなるんだよね。学生のうちは色んな所に行って、色んなものを見たいなって。将来のためとかいって、理由をつけてやりたいことを我慢してたら、留学してる最中でもした後でも絶対後悔してると思う。そしてそれはバックパックをした今でも、あのとき留学してたらもっと将来のためになってたんだろうなとも思う。でもこれは後から考えることだからね。ちょっとでも旅行に行きたいという思いがあれば行けばいいのかなって思った。あの頃留学にいってれば、インターンに行ってれば、って思うのは当たり前。でもそれって何でもそうじゃん。全部後から考えること。何を選んでも後悔することはある。その中で、後悔が少ないものを選ぶことかな。だから、やりたいことはやったから、それに伴う失敗とか後悔とかは仕方ないと思う。俺は、悩むことが人間らしさだと思ってるから。今後就活とかもあるけど、あのときああしてればなあ、とか言ってるんだろうな。そんなもんだよね(笑)
― 1、2回生のときはどのように過ごされてたのですか?
普通って言葉はあまり使わないけど、ほんとに普通の大学生。バイトして、サークルして、友達と遊んで、旅行に行って、恋愛もして。大学の勉強はそこそこ。もともと、興味ある分野があってその勉強をしてみて、実際俺にはなにができるのだろうって考えたんだよね。今、情報コミュニケーションのコースにいるのは、ネットのツール一つで世界に情報発信できるし、違う価値観を持った相手の考え方を理解することもできるんじゃないかなと思ったから。今興味あることは、日系移民の人や先住民の人が自分の思想をどうやって発信していくかということ。教授に言われて強く思っていることは、学生だって学問を担う者の一人なんだから自分なりの研究分野が必要ってこと。自分の研究、自分の専門は絶対いる、自分なりの哲学をもっていたい。今の日本では学校外で活動してる人がすごいって思われてるけど、俺は学生なんだから、学校で学問を頑張って、自分で自分の学問を極めた人がすごい学生なんだと思う。学問に携わる人間なんだから。
― 最後に神大生へのメッセージを!
神大ってさ、ほんとにいろんな人がいるよね。いろんな人がいて、いろんなことをしてる人がいて、自分はなにもしてない、なにかしなきゃって思ってる人も多いと思うんだよね。俺もそうだったし。でも、特別なことなんてなにもなくて、学生ってみんな同じだと思う。みんな自分の考えがあって、自分のやりたいことがあるんだから、みんな素敵だなあ、と思うよ。これをすべきとかではなくて、自分のやってることをそのままやればいいし、新しいことがやりたいんだったらやればいい。それで後で悩んだりとか、後悔すればいいと思うし。海外に行きたいと思うなら、行け!って感じ(笑)お金ないとか親が、っていうなら、じゃあやんないの?って話。やらない理由じゃなくてやらない言い訳になってしまったらかっこ悪い。 学生のうちにやっとくべきこととか、やらなきゃいけないこと、将来のためになること、なんてよく言うけど、全てのことがそうだと思うんだよね。バイトもそうだし、サークル活動もそうだし。失敗してもぜんぜんいいし、むしろやるかやらないか悩んだだけでも、その人のためになると思うんだ。だから、めっちゃ考えて悩んでやらないって決めても、絶対それはプラスになる。ただ、大して考えず言い訳ばかりで毎日過ぎていくことだけはもったいないと思う。今しかないじゃん、学生って。返ってこないから。だから、悩め!(笑)
33. 楠木 洋
「希望新風」店長
63. 尾内 純
古本とジャズ『口笛文庫』 店主
88. 北山菜生
神戸大学体育会女子タッチフットボール部Rooks主将
6. 神大ピエロ
学部学年不明
7. 堀川 恭加
女子ラクロス部キャプテン