NO.57
月井涼太郎
(国際教育プログラム「Up With People」参加者)
「ビビッときたことに対しては努力を惜しまない」

「直感を信じて挑んだ”国際教育プログラム「Up With People」”。海外でハードな生活を過ごす中、彼は自分にとって大切なものに気がつく。
Presented by Hikaru Tanaka, Minori Takeda
Photo by Minori Takeda
昔から自分の直感を大事にして生きてます
― はじめに、国際教育プログラム「Up With People(以下UWP)」について教えてください!
アメリカのNPO団体が行っている、国際的リーダーシップを養う留学プログラムです。具体的には、約100人のメンバーとと共に7ヶ国を巡り、各国現地でショーやボランティア、教育プログラム、ワークショップなどを行います。中心となるのは、テーマのある歌やダンスのショーですね。現地の伝統的な歌やダンスを取り入れているのが特徴です。テーマは毎回変わります。例えば「世界平和」とか「平等」とか。国籍の違う約100人のメンバーとコミュニケーションをとって意思統一をし、目的意識をもって何かを行う留学プログラムは他にはないと思います。
― 参加中はどのような生活を送られていたんですか?
まず最初の1ヶ月はショーの練習が中心ですね。毎回のショーで1曲現地の伝統を取り入れたものを増やしたりするんですけど、メインの部分は変わらないので、最初の1ヶ月でショーをみっちり練習します。それ以降は各国でショーを行いながら、週1回移動をします。生活は、毎朝8時には集合して、解散は17時。ショーの後片付けがあれば21時とか、遅い時は夜中の2時になるときも。 週に1回の頻度で別の場所に移動するので、同じホストファミリーとは1週間しかいられないんです。だから、一緒に過ごせる時間を大事にしたくて、疲れて家に帰った後でもガッツリ交流して。毎週1日だけお休みがあるんですけど、その日もホストファミリーと過ごしましたね。でも毎週月曜日には必ず別れの日がやってきます。それでまた新しいホストファミリーと「はじめまして」で。こんな感じで、毎日めちゃくちゃ充実してるんですけど、同時にハードな生活を送っていました(笑)
― では、そもそもUWPに参加しようと思った理由を教えてください。
直感ですね。 昔から自分の直感を大事にして生きてます。ビビッときたというか。テキトーに思われるかもしれないですけど、そういうビビッときたことに対しては努力を惜しまないですし、間違えたって思うこともないです。正解を選ぶというよりも、選んだものを自分で正解にするというか。神大に決めたときもそうでした。めちゃイケ見てて、ガリタさんが出てるときに「神戸大学出身」ってテロップみてビビッと(笑) 強いて言うなら、「スペシャル」な感じがいいなと。自分はスペシャルでありたくて。自分だけの色をつくりたい。注目されたり人と違うことをするのが好きなんです。 そういった点で、プログラムの華やかさ、異質さに惹かれました。20ものホストファミリーと関わり、100人のメンバーとともに7か国を回るってすげー!!って思って(笑)
― なるほど直感……ちなみに、元々留学やショーに興味はあったんですか?
留学についてはそうですね。元々英語は好きで、得意でしたし。大学に入った時から行きたいと思って交換留学や語学留学のプログラムを調べてました。でも、なんとなく「外国に行ってみたい」って理由だけだったので、意志が弱くて勉強が続きませんでしたね。 ショーについては、実は以前僕はコモンビートという団体でミュージカルをしていたんです。 僕元々一発芸が好きだったのと、バイト先の先輩が誘ってくれてその団体に入りました。ショーと一発芸、やってることは違うけど、自分を表現するところや、人を楽しませたり感動させるっていう中身は一緒かなって。 コモンビートも凄くスペシャルな団体なんです。普段やお医者さんとか弁護士、はたまた陶芸家の人と、色んな大学の学生が一緒になってやるんです。1800人もの観客の前で、歌って踊って。これはもうビビッときますよね。また、コモンビートのおかげでUWPにも参加できたので、これには本当に感謝しています。
感受性が豊かになって全部楽しめるようになった
― UWPで特に苦労したことはありましたか?
仲間とのコミュニケーションに尽きます。語学的な問題ももちろんありました。最初の頃は伝えたいけど言葉にできなかったり。でもそれよりも文化的な問題が大きかったです。仲を深めるためにグループゲームをするんですけど、その内容が「芸能人のカードを引いて、引いた人がモノマネをして、グループメンバーに当ててもらう」みたいなもので。で、当たり前ですけど海外の芸能人しかいない。そんなんわかるか!って感じで…。日本人参加者は4人だったんですけど、ゲーム以外でも、深い話とかになってくると日本人だけが取り残されていって。聞くよりも話すのが難しかったです。相手に伝えられないのが悔しいし申し訳なくてヘコみましたね。 そんな時、スタッフの一人が「黙っていても状況はよくならないよ」って言ってくれて。その言葉を励みに、1週間後のモーニングミーティングで手を挙げました。「メンバーのみんなに聞いてほしいことがある。僕たちはみんなほど英語がうまくないし、みんなの常識を知らないこともある。だから、ゆっくり話してくれないか。僕たちの話も、がんばって話すから聞いてほしい」 そしたら、みんなの態度が変わって、気にかけてくれるようになりました。 みんなは、英語を話せるのが当たり前だと思ってて。だから「なんで全然話をしないんだ?」って思ってたそうです。僕たちが困っていることも気づいてなかったんです。 思いを伝えることと、積極性の大事さを痛感しました。向こうでは日本以上に、黙っていたら参加できないんです。それから、思っていることを言ったり手を挙げたり、自分をアピールするようになりました。
― UWPに参加して、一番良かったと思うことははなんですか?
見る世界が広がりました。それが一番良かった。5カ国を巡って、それ以上に様々な国籍のメンバーと友達、家族になったからです。日本にいても、世界中の友達と連絡をとっています。ホストファミリーと手紙を交換もします。例えばテロとか正直他人事と思っていたけど、それが友達の母国だったりするんです。そういう意味で、自分ごとに思う世界が広がりました。 あと、日本への視野も広がりましたね。あるワークショップで母国のプレゼンをする機会があったんですけど、僕日本のこと全然知らないことに気づきました。仲間はみんな母国のこと本当に好きで、めっちゃ説明してくれたから余計に。それで、小さなことや身近なところへ目を向けるようになって、そういう意味で視野も広がりました。
― UWPを終え、今後やりたいこと、やっていることはありますか?
身近なこと、小さなことを大事にするようになりました。日本に帰ってきて思ったんです、日本とか家族とか、僕は一番身近なところを大事にできてないなって。 元々僕は、新しいものとか刺激的なことが好きで。だから外に外に行こうとする。UWPもそうですね。最初は、海外おもしろいなあ、すごい景色やとか、こんなご飯たべたことない、すげえって思いました。でも今は日本のこともっと知りたいし日本好きやなって思います。感性が豊かになったし、小さなことに目を向けるようになったからですね。気づいてなかったけど、日本の文化や自分の普段の生活に対していろんな発見がある。当たり前すぎて見ようとしてなかったんです。 具体的には、本当に小さいことですけど、あまり仲の良くない弟を神戸に呼んで飲みに行ったり、祖父の誕生日にプレゼントや手紙を送ったり。健康もほんまに大事やと思って、自炊と早寝早起きをはじめました。野菜炒めしかできなかったんですけど、今ではハンバーグもパスタもできます!(笑) あとは身近な神戸の名所を巡ったりもしています。 なんというか、感受性が豊かになって全部楽しめるようになったんです。やりたいことたくさんできすぎて時間が足りないですね。
― 神大生へのメッセージ
とにかく行動してほしい。行動したら、自分のことがわかる。本当に好きなこと、大事にしたいものがわかる。行動したら、世界が広がる。自分の世界が広がったら発見がたくさんある。 「どうせわたしなんか」って思うかもしれない。でもそれは自分でハードルを作っているだけなんです。行動すれば、発見があって、経験になって、自信がつく。そしたらまた行動したくなる。僕の場合は直感で行動したら、身近なことが本当に大切だっていう発見がありました。 状況を変えたり、やりたいことがあるならやったり、なんでもいいと思います。まずは行動です!
86. 坂本 安弘
生協
35. 中西 亮
秋新歓実行委員長
24. 洲崎 敏伸
理学部准教授
37. 神大生のカフェbot
カフェ本を出した人気アカウント
13. 矢部 健太郎
KUEPCON2013優勝