夕陽が眩しい。
キャンパス内の木々が少しずつ紅葉を始めている。
百年記念館を通り、テニスコートの横を過ぎると神戸大学ならではの傾斜の強い坂道が見えてくる。
今日は珍しく私たち以外に誰もいない。
いつもは4限が終わり、帰路につく学生が列をなしているのに。
何度この道を歩いただろう。
大して覚えていない思い出ばっかりだが、
どのキャンパスライフにも欠かすことのできない1ピース。
そういえば、この道をうりぼーロードと勘違いしていた時期もあったね。
不意にそんなことを思い出して
顔を合わせるとどっと笑いが込み上げてきた。
2人の笑い声が、秋の空に響いていった。