シンタメ

運命の本との出会い、お助けします。

コハクヌシ


いや〜、読書の秋っすね。

折角の大学生活、本を読んでみたいけれど、どんな本を読んだらいいか分からなくてお困りのあなた!実家勢で長ーい通学時間、立つしかないときはスマホをいじり続け、座ったら秒で眠りにつくという非生産的な毎日を過ごしているあなた!(←それは私か。)

下宿勢のあなたも、図書館で本を借りればゼロ円且つ場所も取りません!

本を読めばQOL爆上がり間違いなし!

そんな皆さんに本を読むことが好き系文学部生である私が運命の本との出会いをお助けいたしましょう。

本当に面白いと思う本をご紹介したいと思います!

ただ私、古典や名作を読んでいると眠くなるんですよね(……お?こいつ前二文の説得力をものの見事に破壊したぞ。)

一口に本とは言えど、小説、評論、学問系、雑誌など色々。好きなことや学部が違えば、読む本や好きな本がかなり違うのも当然。正直毎日図書館に出没し、毎月本屋を徘徊してる私ですが、その時々で読む本も買う本も違う。

―えぇ。じゃあやっぱり、自分何読んだらいいか分からへんやん。

そんなことはないはず!きっと探し方次第。

だって本って無限レベルにあるんですよ。きっとあなたにとって面白い本が見つかるはず。

個人の趣味に偏った本を紹介する前に、よく「何の本を読んだらいいか分からない」と本の探し方について聞かれることが多いので、読むべき本の探し方についてまとめてみました。

必要ない方は飛ばしてください!↓↓↓

~運命の1冊に出会いに行こう!本の探し方~

・好きなジャンル(例:ミステリ、恋愛、青春、ファンタジーなど)を攻めてみる。

本屋さんに置いてある、文庫本がジャンルごとにまとめてあるリーフレットを取ってみるのもあり。

・「本屋大賞」(毎年、書店員さん方の投票で決まる賞。)や、芥川賞、直木賞など話題性のある賞を取った本の中から気になったものをチェックしてみる。

個人的におすすめなものは「このミステリーがすごい!」(通称このミス)。このミス受賞の本は結構面白い。書評がついていることもあり、選考理由を読んで楽しめるよ。

・身近な人におすすめの本を聞いてみる。

・気に入った作家さんの本を徹底的に読み漁ってみる!

・図書館・本屋を歩いてみる。表紙やタイトルに惹かれる本を手に取っちゃえ。

本屋のメリット→新刊や、今話題になっている本が分かる。漫画、雑誌、ムック、参考書 等が入手可能。

図書館のメリット→出版社別では無く、作家別やジャンル別に並んでいるので、本屋よりも読みたいニーズに合った本を見つけやすい場合がある。

・授業・レポートに関連する書籍を積極的に読んでみる。自分では手に取らない本に出会えて、意外と面白い。

さて、準備はOKでしょうか?

いよいよ個人的おすすめ本を紹介していきたいと思います!

基本的に軽めの現代小説が好きなので、それが中心になるかと思います。ご容赦ください。誰でも趣味を問わず、読みやすいしね。

かなり長くなっている+趣味に合うか不明なので、ぱらぱらスクロールして、気になった本や作家さん、ジャンルについて検索してみるという方法でこの記事を楽しんでいただけると嬉しいです。

それでは、個人の好みに偏りまくったおすすめ本リストをどうぞ!選んだ本の面白さは読み手の好みによるけれど、基本的に大大大保証します。

恋愛小説を読んでドキドキしたい

うーん。恋愛小説は好き嫌いがあると思います。倫理的に許せなかったり、登場人物の行動や心象が意味不明だったり。私は割といろんな意味でぶっとんでる設定のケータイ小説でも、軽く読めてコスパ良くドキドキ出来るからええやんと思うタイプです。恋愛小説好きな人は極めてみては。

とはいえ、前半二つは誰にでもおすすめな超良書なのでご安心を。後半2つはどちらかというと恋愛小説好きな人向けかも。

・平野啓一郎「マチネの終わりに」(朝日新聞出版、2016)

これまでに読んだ恋愛小説の中でこの本がNo.1。

世界を飛び回る、音楽家とジャーナリストの2人の何年にも渡るラブストーリー。

音楽の表現が絶品。音楽を奏でることで黄金の光に包まれるような光景が目の前に浮かぶ。2019年に映画化されていましたね(見てないけど)。

・佐藤正午「月の満ち欠け」(岩波書店、2017)

最初は意味が分からなかったけれど、読んでいくと時代や世代を超えて交錯するラブストーリーであることに気づき、吞み込まれる一作。伏線回収が鳥肌もの。

直木賞受賞作で、2022年に映画化(見てないけど。)

・中村航「デビクロくんの恋と魔法」(小学館、2013)

自分にとって、中村航抜きに恋愛小説は語れない。それ位珠玉の恋愛小説が多い印象。

この本は、作中に出てくる「デビクロくん通信」なるもの(イラスト入り)が可愛い。

2014年に映画化されていたらしい、知らなかった汗。

他の著書に、「トリガール!」「100回泣くこと」など。

・七月隆文<ケーキ王子の名推理(スペシャリテ)シリーズ>(新潮  文庫nex、2015 ~)

「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の著者、七月隆文が送る青春学園もの!

この本は大分ライトです!漫画家の高野苺さんが表紙のイラストを描いていらっしゃっていて可愛い。

ケーキが大好きな女子高生未羽(みう)と、冷血系イケメンでパティシエ修業中の男子高校生颯人(はやと)との王道むずきゅんラブストーリー。

(他のおすすめ:松尾由美「9月の恋と出会うまで」川村元気「四月になれば彼女は」

ミステリはいいぞ

ミステリが一番好きな至高のジャンル!譲れない。

・米澤穂信<小市民シリーズ>(東京創元社、2004~)

一番好きなシリーズ。小市民ってなんやねん。そもそも、<小市民シリーズ>と表紙に書いている訳ではないんですねー。1巻である「春期限定いちごタルト事件」から始まる、中学時代に何でも推理したがる性格が原因となった黒歴史を背負う主人公の高校生、小嶋常悟郎と小佐内ゆきが目立たない一介の<小市民>を目指す一連のシリーズを指して います。お察しの通り、彼らのキャラが面白い

ミステリは人が死ぬから嫌だという人、「人が死なない日常系ミステリ」という神ジャンルが存在するのです(ニチャア)

米澤穂信さんは「氷菓」が有名で、個人的に好きなのは「儚い羊たちの祝宴」←超怖いダークミステリ

・櫻田智也「サーチライトと誘蛾灯」(東京創元社、2020)

これは最近読んで、面白かったので超おすすめ。

昆虫オタクのとぼけた謎の青年、エリ沢泉(「エリ」は魚偏に入と書く)が飄々と、切れた推理をする。各話、ストーリーの背景や登場人物の設定がしっかりしていて、完成度の高いミステリだった。

・東川篤哉「放課後はミステリーとともに」(実業之日本社、201  4)

この本は何も知らずに読んでみて欲しい。いや、ミステリーって基本そうか。

他の著作に、「謎解きはディナーのあとで」「魔法使いは完全犯罪の夢を見るか?」等。コメディータッチの文章とトリックが魅力。

(他のおすすめ:捻りなく<シャーロックホームズシリーズ>松岡圭祐<万能鑑定士Qの事件簿シリーズ>

奇想天外なファンタジーが読みたい

ごめんなさい。森見登美彦さんが一生語れる位大好きなんですという私情から生まれた枠。

・森見登美彦「有頂天家族」(幻冬舎、2007)

愛するもりみんの中で一番好きな作品。京都を舞台に繰り広げられる、が主人公のドタバタコメディ。狸鍋を作る「金曜倶楽部」という団体。赤玉ポートワインを愛する落ち目の天狗の赤玉先生。赤玉先生の元弟子の人間、弁天。あまりに登場人物が魅力的。

夜は短し歩けよ乙女」が有名なもりみんです。腐れ大学生もの、独特に捲し立てられる文章に好みは分かれるかもしれませんが、私はめっちゃ好きです。確かに「熱帯」は創造世界全開で難解だと感じたのですが、「ペンギンハイウェイ」「恋文の技術」は比較的読みやすくおすすめ。

「四畳半神話大系」はアニメも面白い。去年(2022)続編の「四畳半タイムマシンブルースがアニメ映画となって熱かったです!

・伊坂幸太郎「シーソーモンスター」(中央公論社、2019)

時代設定がぶっとんでいて面白い。伊坂さんは作品の展開が超絶上手い。

他の著書に、「死神の精度」「クジラ頭の王様」等。

(他のおすすめ:はやみねかおる「モナミは世界を終わらせる?」宮部みゆき「ここはボツコニアン」

④本を読んで泣きたい

電車で本を読ん、1人でしくしく泣きがちです。

・小川糸「ライオンのおやつ」(ポプラ社、2019)

若くして短い余命を宣告された主人公雫は瀬戸内のホスピスで過ごすことに決める。そこでは最後に食べたいお菓子を入居者がリクエストできるのだった。

ホスピスから先に旅立った人、この世に残す人と雫との関わりに、ガチ泣き必至。

・瀬尾まいこ「そして、バトンは渡された」(文藝春秋、2018)

小説で最初に読んだら展開に驚くこと間違いなし。暫く作中に出てくるとある曲を聞いたら涙が止まらなくなるという初めての現象を経験しました。

2021年に映画化。これは友達と部活帰りに見に行った思い出。

瀬尾さんは教師をやっていた経験をもち、学校を舞台にした話(「温室デイズ」など)やほっこり、又は涙するヒューマンドラマ(「幸福な食卓」など)が魅力の作家さんです。

瀬尾さんの「夜明けのすべて」という作品が来年(2024)映画化されるらしいのです が、とても優しい話で適応障害各々の体や心の問題について考えさせられるので、是非読んでみて欲しいです。

(他のおすすめ:伊吹有喜「犬がいた季節」川口俊和「コーヒーが冷めないうちに」東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇蹟」町田そのこ「52ヘルツのクジラたち」

⑤求ム青春(泣)

青春を感じる小説。青春を感じたいなら住野よるやろ(持論)。

住野よる「か「」く「」し「」ご「」と」(新潮社、2017)

「君の膵臓をたべたい」の住野よるさんの中で、一番読みやすくて、爽やかな青春を感じられた作品。住野さんの作品は胸に突き刺さるような苦しい作品もあるけれど、「麦元三歩の好きなもの」のようなほのぼの系もあって目が離せない作家さんです。

・石田衣良「4TEEN(フォーティーン)」(新潮社、2003)

男子ノリです。恋、友情、性、暴力、病気、死。色んなものを受け止めて成長していく少年たちの物語。直木賞受賞作。

(他のおすすめ:Beatlesが好きになる(?)川上健一「翼はいつまでも」、60年代が舞台でロックバンドを結成する少年たちを描く芦原すなお「青春デンデケデケデケ」

吹奏楽しか勝たん初野晴<ハルチカシリーズ>武田綾乃<響け!ユーフォニアムシリーズ>。)

スカッとしたいです!!!

本を読んで、自分じゃ出来ないことや新たな考え方を知り、追体験できる幸せ。

・柚木麻子「ランチのアッコちゃん」(双葉社、2003)

身近な悩み事を上司アッコちゃんがぶった切っていく話。自分も読んでいてハッと気づかされることが多い。

柚木麻子さんの話はどれも面白いので、信頼している作家さんです。

他の著作に、「伊藤くんA to E」「マジカルグランマ」

(他のおすすめ:宗田理<ぼくらシリーズ>「ぼくらの7日間戦争」を読んだことがある方も多いのでは?と思うのですが、高校編や大人編などかなり冊数が多く読みごたえがあります。)

癒し系、心があったまる本を読みたい

本によって救われることって大いにあると思うの。

・青山美智子「木曜日にはココアを」(宝島社、2017)

キュンとする、癒される。色にちなんだ章の名前がついており、色彩感も抜群。偶像劇で、読んでいくことによって世界中の登場人物が繋がっていく

読後感がめっちゃよいのでおすすめ。

・植原翠<喫茶「猫の木」物語。シリーズ>(マイナビ出版、2016)

紹介している本の中では、決して有名ではない軽めの小説ですが、個人的に好きすぎるので紹介させてください。仕事に疲れてしまったOLの主人公と、猫の頭を被ったマスター(決して脱がない笑)のやり取りにきゅんとして、癒される本。

やばい本が読みたい

この話、大丈夫か?っていうくらい読んでいて、狂気を感じる小説。刺激を求めるあなたに。苦手な人はやめといた方がいいかもしれませんとは言っておこう。

・今村夏子「星の子」(朝日新聞出版、2017)

主人公中学生の両親がやばい宗教にハマっていく話。新興宗教についての小説は中々ない。2020年に芦田愛菜さん主演で映画化されています(見てないけど)。

「むらさきのスカートの女」で芥川賞を受賞されました。気味の悪い小説です。

・村田沙也加「地球星人」(新潮社、2018)

これまで読んだ本の中で、一番えぐかった話。これは中々ひっくり返らないのではと踏んでいる。自分のことをポハピピンポボピア星人だと思っている女性が主人公。ほらやばい。

性や倫理観について考えさせられる、あの「コンビニ人間」を超える衝撃作。

・島本理生「ファーストラブ」(文藝春秋、2020)

面会する心理士の立場から、父親を殺害した女子大生の犯罪者心理を読み解いていくストーリー。2021年に映画化されていました(見てないけど)。

番外:コミックエッセイって面白い

インスタグラムでも読みがち。ついつい身近に感じてしまう

たかぎなおこ「ひとりぐらしも5年目」(KADOKAWA/メディアファクトリー、2003)

たかぎさんのコミックエッセイが最推しです。ひとりぐらしの話は続編が出ていて、下宿生には共感出来る内容かも。その他にも、旅やご飯に関するコミックエッセイをたくさん出されていて、どこかに行って美味しいものを食べたくなること間違いなし。

そんなたかぎさんも、40歳を超えて結婚とご出産をされて、今は育児エッセイを描かれています(「おかあさんライフ。」)。その話を読んだとき、ただの一読者ながら嬉しかったことを覚えています。

以上です!読んでくださった方お疲れ様です!

実に50タイトル以上紹介するという全力っぷりでした。

本を読むことが好きなのですが、読んでも基本的に忘れちゃうので、あの本絶対面白かった〜、という朧げな記憶を元に語りました。だからこそ、面白さは保証できるはず。

これでも勿論、好きな作家さんの本で読んでいない作品もあれば、全く読んでない作家さん、手を出してないジャンルもたくさんあります。

偏りある中で申し訳ないのですが、かなり全力で選んだので私の読書遍歴が色濃く現れているのが見えたかも!?

その本知ってるよ〜という本があった方にも、全く知らんし小説興味ないわという方にも、この記事がこれから待ち受けている運命の本との出会いへの一助になれば幸いです。

ではでは。よい読書の秋になりますように、ぐっどらっく!

この記事を書いた人

コハクヌシ

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