NO.103
イタイタイコウ
(発達科学部3回生)
「やりたいことを見つけ、自分を更新し続ける。」

「思い立ったら即行動しちゃうタイプなんです。」今の自分が理想と違うと感じたら、より良くなるよう新しい道へと進んできた板井さん。ファッショニスタとして学内外に広く知られる彼の考えとは。
Presented by Yuma Taketa, Kana Maruyama
Photo by Sara Nakajima
やりたいと思ったことにまっすぐ。
― 板井さんは以前、服飾団体Sheepの代表を務められていたということですが、ファッションに興味を持ったきっかけは何でしたか。
興味を持ち始めたのは大学に入ってからです。1回生の頃は部活に入っていて真っ黒に日焼けしていたし、服装も普通の大学生って感じでした。でもおしゃれしたい気持ちはあったので、色んな服屋さんを回っていたらハマってしまって。それからファッションを仕事にしたいと思うようになりました。1回生の年末に部活のOBさんと話す機会があったんですけど、その人たちの話を聞いていると、将来自分がなりたい姿とのズレを感じたんですよね。部活に注ぐ大学生活を送っても自分の理想とは違うところに行きついてしまうなあと。このまま4年間を過ごすより、もっと色々やりたいことをやろうと思って、すぐ部活を辞めてファッションに没頭し始めました。
― かつてモデルとしても活動されていたそうですが、モデルになった経緯を教えてください。
思い立ったら即行動しちゃうタイプなんです。授業中にパソコン欲しいなって思ったら、授業を抜けてすぐ買いに行ってしまうとか(笑)。ふとモデルになりたいと思って、ひたすらネットで調べたり、SNSのフォロワーをどうやって増やすか考えたりということから始めました。ネットでいろんなモデルオーディションを調べていると、たまたま東京コレクションという、日本では一番有名なファッションアワードのオーディションを見つけました。ギャラなし交通費支給なしだったのですが、面白そうやと思って挑戦してみました。何もわからずに参加して、素人丸出しの歩き方をしていましたね(笑)。たぶん、周りからは変な奴が来たって思われていたと思います。東京コレクションのオーディション自体の結果はダメだったんですけど、たまたま会場に来ていたあるブランドの関係者の方に声をかけてもらって、そのブランドのファッションショーに出演することになりました。そのショーには小松菜奈ちゃんとかもいて、今思い返すと結構大きなショーでしたね(笑)。その出演がきっかけで、色んなところに足を運ぶようになり、仲良くなりたい人にも積極的に会って、一緒に仕事が出来るようになりました。
― 現在はファッションに関わる活動を何かされているんですか。
今は神戸にある「MUKTA」というショップで働いています。前は心斎橋にあるショップにいたんですが、仕事の幅を広げたくて移ってきました。今の仕事の中心は服を売ることなんですが、もし「BEAMS」や「UNITED ARROWS」みたいな大手のお店だと、ファッションにあまり興味がない人も、逆に凄く服が好きな人も来るっていう、カオスな状態なんですよね。でも僕が働いているショップはいわゆる個人経営の小さい店なんです。そういうショップに来るお客さんは自分へのこだわりを持っている人が多いし、服選びをお手伝いするときに、ありきたりなことを言ってもしょうがないので、僕なりにその人がより良くなるよう真っすぐ自分の意見を伝えるようにしています。それと、具体的な活動が出来ているわけではないのですが「ファッションと音楽がリンクしている」っていう感覚をもっと伝えていくために、色んな音楽を聞いたり、カルチャーを感じることのできるクラブに行ってみたりしています。服は好きだけど音楽はあんまりっていう人に、服との繋がりという意味で音楽をもっと知ってもらいたいんです。
― ファッションと音楽の繋がりというのは、どういうことですか。
例えば、ヴィヴィアンウエストウッドはわかりやすく音楽とリンクしていました。今だったらヒップホップが流行っているから、ヒップホップっぽい、ストリートらしいスタイリングをしたり。ファッション界の有名人で服だけ知ってる人って実は少なくて、みんな音楽にも詳しいんです。ファッションと音楽のリンクを少し身近なところで感じるには、例えばクラブに遊びに行くこと。クラブっていってもチャラいところではなく、音楽を楽しめるクラブです。そういうところではおしゃれな格好良い人がDJをしていて、イケてる人が集まるんです。その感覚っていうのは多分普通の人にはまだ無くて。イケてる人がクラブに集まるんや、イケてる人は音楽が好きなんやっていうのを広めていけたらと思っています。
昨日より今日、今日より明日。常に自分を新しく。
― 板井さんは普段どのように服を選ばれていますか。
やっぱりファッションって一人で楽しんでも自己満足で終わるじゃないですか。人に格好いいって言われないと意味がない。でも周りを気にしすぎても自己表現にはならないので、人に格好いいって言われて、なおかつ自分の好みに合うような服を選んでいますね。それと、最近は自分の知っている人が作った服を着たいという思いがあります。高校の文化祭や体育祭でクラスTシャツを作ったりするじゃないですか、そういうノリが大好きで。今働いている「MUKTA」に置いている服は大体東京の人が作っていて、ほぼ面識があるんです。今、僕は「D.TT.K」というブランドのデザイナーさんにすごくお世話になっていて、勝手に仲間意識を抱いています。知っている人が作る服を着ることで、そのブランドを代表したいというか。僕が着ているのを見て、そのブランドを知らない人がいいなと思ってくれたら嬉しいですね。
― これからファッションを始めたい人におすすめのショップはありますか。
もちろん僕が働いている「MUKTA」にも来てほしいですが、とりあえず様々なお店全部に行ってみることをおすすめします。お店を片っ端から回ってみる、全部を見ていろんな人の話を聞く、っていうのが自分に合ったショップを見つけるためには一番良いと思いますね。行ったお店の人からおすすめのお店を聞いたり、たまたま居合わせたお客さんの好きなお店に行ってみたりとか。そういう繋がりでネットワークを広げていけたら良いと思います。おすすめの場所で言えば、神戸の人は是非大阪に行ってみてほしいですね。バラエティも豊富だし、何より面白い人が多いので。
― 最後に神大生にひとことお願いします。
今やってること以外にプラスαでやりたいことを見つけるだけで、人生って楽しくなるし、就職するときにもいい方に転ぶと思います。すでにやりたいことがある人でもプラスでもう1個なにか見つけようっていう好奇心が必要だと思っています。昨日より今日、今日より明日、っていう風に常に自分を右肩上がりで更新していく気持ちが大切なのかなって思いますね。
8. 宮原 泰之
経営学部准教授
74. 麳聖貴(こむぎ きよたか)
エンカレッジ神戸大学支部長
102. 堀庭裕平
空手・男子形全日本強化選手
3. 村上 加奈
99. 津田英二
神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授 交流ルーム(カフェアゴラ)運営委員