塚本昌彦

Tsukamoto Masahiko

いつかドラゴンボールで見たスカウター。アニメの世界だけと思われた機械を20年以上も右目につける塚本先生。その目からはどんな未来が見えているのでしょうか。

スカウターから
どういうものが見えてるんですか?

 Apple Watchが付いてるので、今は時計が見えてます。自分で思いついて、知り合いの企業に作ってもらったんです。2枚のレンズを使っていて、手前のミラーは平面、もう1つが凹面ミラーなんですね。間にレンズを挟むことによって拡大と同時に距離が遠くなる仕組みです。手で操作することもできるし、後ろに付いてる生体センサーがこめかみで血流とってるから心拍数とかも見れる。うまいことできてるでしょ、大発明やと思うんやけどね~。全然売れへんね。なんでかな~。みんなこんなん使ってくれたらいいのにね。
 スカウターを普段の生活で着けることを20年くらいやっています。ずっと「流行るよ」と言い続けてきたんですけど、ようやく今当たると思います。急に Facebook、レイバン、Google、JINS、Apple とかの大手が発表しだしたからここからは爆発的だと思う。みなさんにも興味を持っていただけたらなと思いますけどね。

塚本先生がサイボーグに
なりたいと思っていらっしゃる
のは本当ですか?

 サイボーグは人類が 10 年後 20 年後くらいには続々とみんななっていくと思うんですよ。完全擬態みたいなのはちょっと難しいかもしれないけど、身体の一部を、機能性が下がった部分を置き換えるとか、あるいは超人並の運動性能を発揮するためにサイボーグになるとかですね、ということが出てくるんじゃないかなと思います。特に脳機能を補うために脳に直接コンピューターを繋げていくっていうのは技術的には徐々に可能になりつつあると思うので、コンピューター分野の将来の研究としてはおもしろいと思っています。Apple Watch とiPhone の連携のように、スマホで体調を見ながら実はデバイスは身体の中に入ってるという感じで進歩して行くんじゃないかなという風に思ってます。今の私の研究の素直な延長がサイボーグであって、当然の方向性としてサイボーグの研究をやっていきたい、そして自分もサイボーグになってサイボーグの身体のおもしろい使い方、良い使い方っていうのを発見していきたいという風に思ってます。

Youtube を
始めたのはなぜですか。

 元々はネットのコンテンツ(VRやYoutube)に対して否定的だったんです。コンピューターの業界に長くいますが、私が行っているのはモバイルコンピューティングやウェアラブルコンユーティングといった、外に出て活動しもっとリア充を楽しむという方向性のもので、その方向性こそが人類にとって正しいと思ってましてね。逆にバーチャルとかネット上のコンテンツに入り込んでるのは良くない、少なくとも身体機能は劣化し、悪くすればメンタルも悪くなると思っていました。ですが、コロナになって外に出て情報発信したりコミュニケーションをする機会が無くなったものですから、巣ごもりでできる情報発信の方法として Youtube をやり始めたんです。やってみたら視聴者の数も登録者の数も増えないでちょっと難しいなということを改めて痛感したんですけども、それでも見てるという反響は結構来るので巣ごもりでありながらこんなに情報発信できるんだというところで Youtube の威力を感じて、がんばって継続しているところですね。

神大生にむけて何か一言!

 神大生って、神戸っていう特殊な場所の特性があるのかもしれないけど、知性と感性と社交性みたいなのも含めて非常にスキル高いと思うんですね、全般的に。それはすごい大きなチャンスがあるという風には思いますね。環境に恵まれてるというのもあるかもしれないですね。神戸の街の新しい文化とかを取り入れる空気みたいなものがありますから。そういうのもあって神戸大生っていうのはすごくこれからの時代に活躍できるチャンスがあると思うので、みんな数年後大活躍してるという自分を想像して今学んでほしいと思いますね。