仏像って、いいですよ。
突然ですが、みなさん、仏像にどういうイメージ持っていますか?
というかそもそも、あまり考えたことないですよね。
けど、仏像、結構いいんですよ、これが。
なんというか癒されるんです。
毎日忙しくて気持ちばかり焦ってしまっているときに、少し立ち止まって見に行ってみてください。
それで、ぼーっと眺めてみてください。
心がすこし楽になると思うので。
ということで、今回は近畿にある私のいちおしな仏像たちを少し紹介したいと思います。
半跏思惟像(はんかしいぞう、はんかしゆいぞう)@中宮寺(奈良)、広隆寺(京都)
まずは、私の好きな仏像、 「半跏思惟像」 を紹介しますね。
これが、私の マイ仏像 です。
ちゃっちゃらー
〈画像引用元: https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/3e/5485c2581e723f79beaecebbed089f6f.jpg 〉
〈画像引用元: https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/29/ed4ee96285773060972d191f6be570a4.jpg 〉
いや〜、いいですよね。
表情、優しすぎません?
もう、佇まいにも 優しさと温かさ が溢れてますよね。
微笑んでいる仏像
って珍しくないですか?
アルカイックスマイルというみたいで、
「三大微笑像」の国宝第一号としても有名らしいです。
半跏思惟像ポーズは、どうやって人々を救おうか思いを巡らしている姿だそう。
なんというか、
私たちのお願いとか相談を
「あ~、わかるよ。その気持ち。うん、うん。」
って言ってくれているみたいで、
寄り添いながら救ってくれそうな感じがしませんか?
近所のかわいいおばあちゃんみたいな。
もう癒されちゃいます。
そんなん好きになっちゃいますよね。
半跏思惟像って、中宮寺だけじゃなくて、広隆寺にもあるみたいなので、興味ある人はぜひ行ってみてください。
阿修羅像 @興福寺(奈良)
〈画像引用元: http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/33/0000903133/02/imgf92633fdzik8zj.jpeg 〉
〈画像引用元: https://www.axismag.jp/axismag-admin/wp-content/uploads/2019/02/buddha-5c66689431dde-720x347.png 〉
次におすすめしたいのは、 「阿修羅像」 です。
見てくださいよ、この顔。
ああ、いい顔してる。
悲しいような、
怒っているような、
けどちょっとすっきりしているような。
いろいろな表情の読み取り方があるみたいで。
なんというか、人間っぽい。
神様の仏像なのに、人間っぽい。
一応、いろいろな表情が見てとれるのにも訳があるらしくて。
阿修羅神って、 正義のヒーロー や 慈悲神 って呼ばれる時もあれば、
戦闘神 や 悪魔 と呼ばれるときもあるそう。
いや、だいぶ矛盾してるやん。
まあ、けどこれにも訳があって。
阿修羅神の壮絶な人生を物語ってるんです。
(人生じゃなくて神生?そもそも生きているのか?ごめんなさい、流してください。)
阿修羅神って、元々は正義感の強い神だったらしいんですね。
けど、仏様の守護神である帝釈天(たいしゃくてん)と戦うようになったんです。
それで戦闘神と言われるようになって。
なんで戦うようになったかって言うと、我が娘を奪われたからなんです。
そら怒りますよね。
で、その怒りに固執しすぎた阿修羅に、仏様たちは嫌気がさしてきて、
そんな戦ってばっかりなら仏世界から出てけって言われたわけです。
固執しすぎると、正義も悪に変わるよってことなんですかね。
もしかしたら、阿修羅神は、戦いに楽しみを覚えてしまってサイコパス化してしまったのかも…、と勝手に思っています。
けれど、こんな阿修羅神にも転機が訪れるんです。
お釈迦様の説法を聞いて、
昔の正義心を思いだしたんです。
過去を反省して、
他人を許す気持ち、慈悲の心に目覚めたそうです。
それから、慈悲神と呼ばれるようになったんですね。
え、ちょっと待って。悪いのって、娘を奪った帝釈天じゃね?
ってなりますよね。
帝釈天は、自分が仏様の守護神であることを利用して、
仏様のこねみたいな力を借りたんでしょうか。
それで、罪を免れて、阿修羅神だけ悪者みたいになっちゃったんでしょうか。
私の考え方のゲスさが表れてしまっている。
まあ、阿修羅神のストーリーにも表情にも、
いろいろな考え方があると思うので、ぜひ興味ある人は考えてみて欲しいです。
こういうストーリーがあるんやってことを知った上で、もう一度阿修羅像の顔を見ると、
彼の人生(神生)の中のどこの場面の表情なんだろうかとか考えられそうじゃないですか?
個人的には、説法聞いた時かな〜と勝手に思っています。
やっぱり、仏像ってなんか奥が深いなぁって思いません?
だから好きなんですよね〜。仏像。
千手観音坐像と千体千手観音像 @蓮華王院三十三間堂(京都)
〈画像引用元: http://sanjusangendo.jp/images/butuzou/butuzou_1.jpg 〉
最後に、紹介するのがこの 「千手観音像」 です。
ここ、三十三間堂には、
中央にある千手観音坐像の周りに、
1000体もの等身大の千手観音像がいるんです。
〈画像引用元: http://sanjusangendo.jp/images/butuzou/butuzou_2.jpg 〉
圧巻。
の一言ですよね。
むしろ気持ち悪いくらい数ありますよね。
「仏像の森」と呼ばれているほどなんです。
ここには、必ず会いたい人に似た仏像があるとも伝えられています。
これ、私、最近知ったんですけど、
1000本の手のひらには目がついているって知ってました?
いや、怖いわって感じですよね。
これだけ多くの手があるのって、
できるだけ多くの人に救済の手を差し伸べて、
さらに目が手のひらに付いていることで人々を教え導く知を表しているそう。
めちゃくちゃ真剣に救ってくれようとしてるやん。
優しいかよ。
だって、人を救うために、自分の姿を変えちゃったんですよ?
これこそ、慈悲深さっていうやつですよね。
まあ、でも実際は、たいてい42本の手しかないらしいんですが。
(ここ三十三間堂にある1000体の千手観音像は40本の手らしいです。)
ちなみに、
千手観音様は、現世利益にご利益があるそうなので、
もちろん恋愛成就にも功徳があるそうですよ。
もう行くっきゃないですね。
最後になりましたが、いかがでした?
なんとなくでも、仏像に興味わいてきたりしました?
そうだと嬉しいです。
こんないろいろ言ってきましたけど、
ストーリーとか由来とかは後回しでもいいんですよ。
もう直感で、
好きや!
ってなる仏像に出会ってほしい!
フィーリングでいっちゃってください。
私も、マイ仏像の中宮寺の半跏思惟像と出会ったときは、
難しいこととかはすっとばして、
好きやなぁ
ってなっただけだったので。
このマイ仏像の発想は
高校の時の日本史の先生に教わったんですけど、
この先生は、心が一杯になると、マイ仏像に相談しに行っていたみたいです。
ただ話しただけなのにすっきりするそう。
やばいやつやん
って思わずに、騙されたと思って、
マイ仏像を見つけて、
いろいろ話してみてください。
新しいものに目覚めるかもしれませんよ。
参考:
・ 半跏思惟像とは?広隆寺と中宮寺に優しい仏像に会いに行こう