NO.89
矢野隆之, 徳永滋之
(アウトスタンズ代表・副代表)
「神大生の「やりたいこと」を一緒に見つけたい。」

アイセックでの経験を生かし、神大生のより良い選択を応援し、よりよい経験を提供する彼ら。 事業を始めたきっかけやその想いを伺いました。
Presented by Yuma Taketa,Tomohiro Yamaguchi
Photo by Koki Yoshida
「本当にやりたいこと」を見つけ出す
― アウトスタンズはどのような団体ですか?
矢野:学生が『自分の本当にやりたいことを見つけ、それを自信を持って自由に楽しくやる』ということのサポートをしようと活動しています。その手段の一つとして、今は主に1,2年生に対してインターンシップ事業の紹介をやっています。(※インターンシップ:主に学生が一定期間実際に企業で働いて、特定の職の経験を積むこと) また、そこから派生して個別に面談を行ったり、「これ、この人に向いてるんじゃない?」と色んな人と人をつなぎ合わせたり、手広く色んなことに挑戦できたらいいかな、と思っていますね。
― なぜ1,2回生が中心なのですか?
矢野:3,4回生だと、「自分の就職先を見つける」ために、企業と接することが多いと思います。だけど、そうではなく自分が本当に興味を持って、やってみたいと思うことに対して興味を持って飛び込み、「自分が何をしたいのか」を考える方がいいと思うんですよね。それは学生の早い時期にできるだけやっておかないと時間的に厳しいと思います。わかりやすい例えで言うなら、就活において自己分析することはとても大切だと思いますが、もし自己分析を行う前の1,2回生の間に何もやっていなければ、自己分析する材料もないし難しいと思うんです。自己分析するまでの1,2回生の間に色んな機会をテイクして、アクティブに動いてほしいな、という想いがあります。
― なるほど、そう思うきっかけは何だったのですか?
徳永:きっかけは元々、去年のアウトスタンズの代表と僕と矢野で何か事業をやろう!となったのがきっかけでした。全員がアイセックの執行部(アイセック:海外インターンシップ事業を運営する学生団体。執行部はその外部関係の統括を行う) で活動していたので、その経験を活かして何かやろうと。そんなときに去年の代表が東京に行く機会があって。帰ってくるなり東京の学生は関西の学生より1年進んでると言うのです。向こうでは大学1,2年生のうちから社会に出て経験を積むのがスタンダードになりつつあると言っていました。 この差がなぜ生まれるかというと、社会へ出る機会に関する情報の差でしかないと思ったんです。情報が偏っているだけで東京の学生より先を越されるのが悔しいし、神大生だってもっと先にいけるんじゃないかと思い、神大生にも早期から社会に出られるような機会や情報を提供して、そこに飛び込んで行ってもらう、そういう学生が増えて、早期に社会でいろんな経験を積む学生が当たり前に多くいる、といった環境を実現したいと感じるようになりました。
― 就活支援団体との違いはなんですか?
矢野:分かりやすいところで言えば、1,2年生を対象にしている点です。もう一つは「就職支援」をしているわけではないという点ですね。インターンの紹介をしているけれど、就職だけではなくて何かに挑戦するきっかけや入口を与えたいなというのが僕たちの想いです。 徳永:就活支援団体を否定しているわけではないのですが、就活支援団体は新卒で入社したい学生を支援するためのものです。それに対して僕らは今後の人生すべてにおいて活かせる個人個人の姿勢を持ってほしいと思って活動しています。就活という人生のミクロな範囲ではなく、もっと広く長いところを見て支援しているということですね。神大生って頭もいいし、僕らが何もしなくてもそれなりの企業に入って困らない人生を歩むんだと思います。でも何かしらもっと機会を広げて、より多い選択肢をもって生きたほうが人生楽しいと思うので、少しでも人生の幅を広げてくれたらいいかなあくらいのスタンスで活動しています。 矢野:その結果として神大生が自信を持って就職する手助けになることも嬉しいですが、フリーランスや起業家などに学生がなっても嬉しいな、と思います。
働くリアルを知る
― どんなインターンを紹介しているのですか? 
徳永:だいたい三ヶ月以上一年未満の長期インターンを紹介しています。それくらいしないと、僕たちが与えたい「働くリアルを知る」という経験を得ることはできないし、そもそも任される仕事も少なく楽しくないし。就活でよく見られる一週間とかの詰込み型インターンはあまり本質的だとは思っていなくて、社会を知った気になるだけなのではないか、と思っています。 矢野:就活の時期、「短期インターンシップひと夏に20件行きました」とかってよく聞くけど、あの三日とか四日のインターンシップって企業さんが練りに練って作った商品みたいなものです。それは実際の社会や働くとは何かを見つめるには程遠いものだと思うから、実際にどこかの企業に入って長期で働く方がいいんじゃないかなって思います。
― 長期インターンの魅力はなんですか?
徳永:魅力は大きく三つあります。一つは本当に働いてみることを通して、自分が社会に出た後、働くってこんな感じなんだって少しは分かることです。僕の経験談から言うと、朝から出社して、一日中仕事に向き合って退社する、といったことを実際に経験することで、「働くことってしんどいな、でも楽しいな」 ということはすごい感じられました。 二つ目は社会人に多くの知り合いができて、悩み相談などのコミュニケーションを多くとることができることです。大学の先輩とかに相談するような内容と同じ相談を社会人にしてみたら、彼らはもっと色んなことを知ってるから、また違ったアドバイスをもらえます。結構飲みにも連れていってもらえるので、大人の友達が増えるみたいな感じですね。 三つ目は単純に楽しい。色々な経験ができて普通に楽しいです。僕が長期インターンしていた時はお金も時給1000円頂いてたけれど、500円でも続けてただろうなって思うぐらい楽しかったです。もちろん会社と自分のスタンスがどれほど合うかにはよりますが。
― 今までの実績を教えてください。
矢野:だいたい去年の五月ぐらいから始めたんですけど、8,9ヶ月間ぐらいで1,2年生が10人ぐらいです。 徳永:ほとんど1,2年生で、3年生は一人だけ。たまたまその子は行きたいですって言ってくれて、3年生も断ってはないので。 なかなか全員人生変えたったとは言い切れませんが、一つ例としてあるのは、国際文化学部の、「留学行きたいです、留学するために大学きました、そのためにサークルとバイト頑張ります!」と意気込んでいた女の子。その子はたまたま僕らのイベントに来てくれたんです。それで深く話し込んで、週1のすごい簡単なインターンだけどそこに行くことになりました。その結果、自分の夢やこれがしたいというものを見つけたらしく、インターンもしながら自分の夢に向かって活動を始めました。自分たちの思い描いた通りに全員はなっていないけど、十人のうち一人か二人は確実に人生変えてるな、とは感じます。あとはこれをいかに100%に近づけるかが僕らのチャレンジだなって思っています。 矢野:最終的にみんながみんなにインターンを始めて欲しいと思っているわけではなく、インターンでない他の機会でも、その人に合った機会を紹介できればいいなって思っています。先ほどの女の子に対してもインターンを通じて彼女が自分の軸を見つけた後に、僕の知り合いにまた他の事業をしている人がいたので、「ここだったら彼女の夢とか体現したいものができそうかも」と感じ、今度はそこを紹介して…という風にどんどんキャリアがステップアップしているのを感じています。 徳永:僕らは最初のきっかけしか与えてないんですよ。その適切な機会が別にインターンじゃなくてもいいし、何かアクションを起こすことが大切だと思います。
― 団体を運営していてどんな時にやりがいを感じますか?
矢野:僕は自分たちがやっていることに対して感謝されるっていう瞬間が一番嬉しいですね。 徳永:僕は単純に自分たちの力だけで事業を運営することが楽しくてやりがいを感じます。団体の理念も一言一句自分たちで決めて都度確認を行いますし、企業さんに営業に行くときの資料も一から作成しています。そういう細かい作業にもすべて自分たちの想いを込めているので、全部が楽しいですね。
― 団体を運営していてどんな時にやりがいを感じますか?
矢野、徳永:全部しんどいよね(笑) 矢野:イベントも開くけど集客一つ取ってもめっちゃつらいし、仮に来ても次につながらない…みたいなところもあるし。斡旋先の企業さんとのニーズが合わずに交渉がもつれたりもあります。そこで上手く落としどころを見つけていくのが仕事なんですけど。 徳永:インターンシップの紹介の資料を持って、インターンシップやりませんかって企業へ営業しに行くんですが、中小のベンチャーは採用に困ってたり、人手が足りないところが多いので、そういった課題を解決できるような提案をしています。「うちが紹介する人はやる気がある人だから育成次第で戦力もなるし、神大生と早期に接点持てるし新しい出会いも提供できますよ」みたいな感じですね。
― これからの活動について教えてください!
徳永:最近考えているのは、今までインターンシップを実施してこなかった企業に対してインターンシップの提案と設計をすることです。例えば、公務員になりたいと思ってた人が3か月市役所でインターンできるようになれば何か少し変わると思うんです。それまではおそらく、安定した職業というイメージくらいしかなかったところに、何かしらのイメージがプラスされると思うんですね。それで、「いいな!」と思えたらまたその夢に向かって加速できるだろうし、「ちょっと違うな」って感じれば公務員っていう夢は考え直すことができますよね。そういう機会があれば面白いし、やりたいなって思います。 矢野:他にも、学生が農家さんのところで農業体験をしたり、学生がNPO法人や公的機関などで少し活動したり、等とインターンシップのみならず様々な経験をパッケージ化したいと考えています。そういった多様な経験と学生をつなげる中心の存在にアウトスタンズがなれたらなあ、と思っています。
― 神大生にひとことお願いします!
矢野:インターン事業を運営してます!ってところにこだわりを置いているわけではなく、学生みんながやりたいことを持って、仲間を集めて、色んな活動をしながら神大をもっと活性化させれたらいいなと思っています。そのために今後も色んなことに取り組もうとしています。インターン始めたいでもいいし、一緒に何かしてみたいとかでもいいので、関わってくれる人たちがもしいれば、ぜひ一緒に活動してみたいなと思いますね。 徳永:さっき言った通り、神大生ならこのまま生きていてもそれなりに普通に幸せに暮らせると思います。でも一つ言いたいことがあって、本当の安定が「大きい企業に入ることだ」っていう考えが未だにあると僕は感じていますが、実際はその常識はもう崩れていて、組織に依存するっていう時代から、自分が頑張らないといけない時代に移っているんだと思います。逆に自分が頑張ったら安定するということを僕はすごく信じていて、自分の思い通りの人生を生きたいなら、自分がパワーアップするする必要があるわけです。神大生ってそういう自己を高めるっていう意識はちょっと薄いと思っているから、どうせなら楽しみながら自分を強化するための色んな機会を取って、全部やりたいことはやって、そして最高の選択ができれば素敵なんじゃないかなって感じますね。 矢野:別に就職にこだわらなくても、自分でやりたいことが見つかればフリーランスで個人事業起こしてやりますとかもいいと思いますし、学生のうちにそういう自分の軸・スタンスを見つけて社会に出るための準備をお手伝いしたいと思っています。 徳永:就職する、しないで迷うところから始まる人が増えたらいいよね。 矢野:自分のやりたいことメインで、そのためのツールとして就職だったり起業を選択できるっていう人が増えたらもっと面白くなりそうですね。 @outstands_jp
19. 知らんやん神戸
「知らん人鍋」代表
36. ネイビーズアフロ
現役神大生芸人
35. 中西 亮
秋新歓実行委員長
65. 切東 優
JUNK SHOP 店主
5. 濱田 矩行
Ghanna Ghanna元代表