NO.84
吉田輝
(SPIA(古着屋)経営者/発達科学部3回)
「学生であるうちに、自分がやりたいことを思いっきりやりたい。」

「現状維持でいいなんて思えない。自分だけが立ち止まっていたら、周りに置いて行かれてしまうから。」そう語る彼は、現在発達科学部3回生にして古着屋を2店舗経営、4月からは5店舗のオーナーとなる。まさに“ハングリー精神”を持った、彼の熱い想いとは。
Presented by Manae Kawaguchi, Tomohiro Yama
Photo by Sara Nakajima
頑張れば頑張った分だけ成果が出る、それが僕のやりがいです。
― そもそも古着屋さんを始めようと思ったきっかけは何ですか。また実際に始めたのはいつですか。
昔から何かしらの店を持ちたいという願望はあったんです。高校生の時に古着屋さんで働いていて、古着に関する仕事が一番頑張れるんじゃないかと思って、店を始めることを決めました。それが2年前の、2回生の時ですね。始めてまだ間もないころは、「とりあえず店を開いた!」という状態で経営に関してはあまり積極的に取り組めていなかったのですが(笑)、今年の2月に十三から梅田に移転して、それを機に本格的にやり始めました。それまでは他にもいろいろしていることがあったんですが、一度全部取っ払って古着屋に集中してみようかなと。
― 古着屋に集中しようと思ったのはどうしてですか。
実は僕、3回生になってからも単位を落としていて、すでに留年が決まっているんですよ(笑)。だから留年しても後悔がないように、やりたいことをやろうと思ってやり始めたんです。以前から、バイトして4回生で就活して就職する、というのは自分に合ってないなって思っていたので、古着屋を本格的に頑張ろうって。まあ、単位とか目先のことをちょっと取り払って、自分のしたいことをした結果が留年なんですけどね(笑)。
― 古着屋の経営者として、古着のどういうところが魅力だと思いますか。
やっぱり、一着一着が世界にたったひとつしかない、というところです。自社工場を持っている他のお店とは違って、うちは海外に直接出向いてコネクションを作り、そこから輸入しています。だから、ひとつひとつのデザインがしっかりしていて、本当に一点ものなんです。どの服も同じサイズのものは一つとしてない、ときには意味のわからないようなデザインのものもある。そういうところに惹かれますね。
― 世界にひとつだけというのは、なんだかロマンを感じますね。お店を経営していてやりがいを感じるのはどんな時ですか。
最近は自分が店頭に立つことは少なくなってきたんですが、たまにお客様と直接向き合って接客したときや、セールなどいつもと違ったことに取り組んだときに、売り上げがグーンと上がって成果が目に見えると嬉しいですね。特にセールの時は、広報から商品の配置までこだわっています。お客様の目を引くには、どの時間帯にどのSNSを用いてどんな画像を載せるべきか、実際に店舗に来てくださった方にすべての商品を見てもらうには、どのようにハンガーやラックを置くべきか、そういった細かいところにまで気を配るようにしています。自営業なので、自分が頑張ったり、こだわったりすれば、その分だけ結果に結びつく。それが僕にとってのやりがいですね。
― では、反対に苦労していることはありますか。
大変なことですか…。やっぱり、上に立つ人間って下にはしっかりやってもらうように言わないといけないけど、強く言いすぎると関係がこじれてしまうことってあるじゃないですか。そういう上下の信頼関係を築くのは難しいと感じますね。あと、時代の流れにシフトしていくのが本当に難しいです。今、おかげさまでけっこう人気になってきたらしいのですが、それもやっぱりSNSで頑張って広報したり、オンラインショップにも力を注いだりしているからだと思うんです。服の流行りはもちろんですけど、広報の面でも時代の流れについていかないと、この世界では生き残っていけないので常に意識していますね。例えば、最近はツイッターよりインスタの方が主流になりつつあるとか。他にも広告の部分では、毎日グーグルアドワーズ広告を出したりとか。(*グーグルアドワーズ広告:利用者があるキーワードをグーグルで検索した際に、それに関連する広告が検索結果に掲載されるもの)集客方法ひとつで売り上げが大きく左右されるのでとても頭を悩ませますね。
1月から新体制がスタート、4月には5店舗に。
― 人気の裏側には、そんな苦労や努力があるんですね。力を注いでいるというオンラインショップについてもお聞かせください。
オンラインショップを始めたのは最近で、3~4か月前からです。やっぱり、オンラインの方が時代の流行りなんでしょうね。実は、夜中の2時や3時にめっちゃ注文が入ったりするんです(笑)。少し驚きですけど、自分も買う側だったら夜中にオンラインショップを見て、購入ボタンをポチって押すこともあるから、納得ですよね。ただ販売する側としては、オンラインショップでは売り上げが爆発した日と落ち込んだ日の原因が特定しづらいのが悩みの種ですね。店舗であれば、そのときお金を持ち合せていなかったとか、次の予定があって時間がなかったとか、または単純に気に入った服がなかったとか、お客様が購入を見送られた理由がはっきりわかるんですが…。原因がわからないことには、次につなげるのがなかなか難しくて苦戦しています。
― 1月からお店の体制が新しくなると伺いました。どのように変わるのですか。
現在はサクラビル店と中崎町店の2店舗を経営しているんですが、1月4日にその2~3倍ぐらいの大きさの店舗を中崎町の一等地に新しくオープンします。そこを中崎町本店としてメインで使って、サクラビル店をメンズのブラックやグレーといったモード系の店舗に、中崎町店をレディース店にする予定です。あと、これはまだ少し先なんですが、4月から神戸の元町と京都にも店舗を出します。今はオープンに向けて新しくホームページを作ったり、仕入れをしたりしている最中です。でも準備にはけっこう時間がかかるし、あんまり詳しく言っちゃうと自分へのプレッシャーになりそうなので、新店舗についてはこの辺で曖昧にしておきます(笑)。
― 4月からは5店舗になるんですね!それでは、将来は古着屋さんを続けて大きくしていこうと考えていらっしゃるのですか。
選択肢としては、就職するか、今のお店を法人化するかの二つがあると思っています。前者は、今すでに内定をもらっている会社に卒業した後就職して、退社後もう一度古着屋に戻ってくるというもの。後者は、法人化してたくさん店舗を持って、いろんな地域の人にスピアの商品を知ってもらうというもの。まだ自分の中で答えは見出せてないです。でもゆくゆくは海外に出て、まだ誰も思いついていないような大きな事業をしてみたい。自分の力だけでレールを敷いて生きていきたいなと思います。そのためにもお金を躊躇せずに使えるくらい大きくなりたいです(笑)。やっぱり事業を始めるときには資本が必要になってきますから。
― 確かにそうですね。最後に神大生にひとことお願いします。
とにかく行動力は大事です。行動せずに後悔するくらいなら、挑戦してから後悔した方が絶対に良いと思います。たとえ全部失敗したって大学生です。もし僕がフリーターだったら、怖くて新店舗なんて出せないですが、所詮は大学生なんです(笑)。大学生という身分保障があるうちに、自分のやりたいことを躊躇しないで挑戦してみてほしいですね。
もうひとつは身近な人を大切にすること。友達や先輩といった顔なじみがコネクションに変わることは多々あります。例えば、昔から仲良くさせてもらっていた先輩が広告会社に就職して、今広報についていろんなアドバイスをしてくださったりとか。下手にコネクションを作ろうとせず、ひとつひとつの縁を大切にすることがきっと自分の財産になると思います。
最後になりましたが、神大生のみなさん、ぜひお店へ足を運んでみてください!まだ神大での知名度はあまり高くないですが…。神大生って言ってくださったら、安くするようにスタッフに言っておきますので(笑)。よろしくお願いします!

 ○吉田輝
   Twitter|@kss_hy

 ○中崎町本店(1月始めオープン予定)
   住所|大阪市北区中崎3-3-6

 ○中崎町レディース店(1月始めリニューアルオープン予定)
   住所|大阪市北区中崎西3-2-4
   Twitter|@RSspia

 ○サクラビル店
   住所|大阪市北区中崎西1-6-36-116
   Twitter|@YOspia_

 ○オンラインショップ
   URL|www.spia.shop
9. 小林 由季
様々な生き方を提案するライフプランナー
45. 高橋 弦太
休学し、長期海外旅行を決意した男
22. 吉備 友理恵
関西建築サークル#代表
71. 伊藤弘之
国際文化学部卒業後、2013年P&G Japan Sales 入社
87. 山本真也
国際文化学研究科准教授