No.82

趣味を続けてたらいつの間にか世界大会までいってました、なんてこともあると思うので

阿部恭介

(経営学部3回生/ポケモンサークルもらいび代表)

Presented by Naho Takamochi, Kazuki Akamats

Photo by Hiroko Ohnishi


最初は趣味の一つでしかなかったポケモンゲーム。しかし気づけばポケモンの楽しさにのめり込んでいた。そして今年の夏ついに約15,000人が参加する日本予選を勝ち抜き、世界大会出場を果たす。そんな彼が語るポケモンゲームの魅力と、”好き”を突き詰める可能性のおはなし。

PROFILE

阿部恭介

好きなポケモンを使ってできる駆け引きが楽しい

-ポケモンゲームを始めたのはいつですか?


始めたのは幼稚園の時です。 ちょうどその頃ゲーム機を持っている友達が増えて、特にポケモンをしている友達が多かったのでそれに流されて始めました。
それからは、殿堂入りに挑戦したりポケモンのレベルを100まであげたり普通にポケモンゲームを楽しんでいました。中学生の頃には「もうポケモンなんて恥ずかしいわ」と思ってやめていた時期もありましたね。

-やめていた時期もあったんですね。またポケモンを始めることになったきっかけはなんですか?


友達が個体値や、努力値というポケモンを強くする上での重要な数値を考えながら本格的にポケモンを育てるという、新たなポケモンゲームの楽しみ方を教えてくれたことです。動画を見たりして勉強し、どんどんのめり込んでいきました。
大会に出ようと思い始めたのは、中学生のときに友達に教えてもらったことがきっかけです。教えてくれた友達は転校してしまったので、結局大会に出ないまま一人でほそぼそとポケモンを続けていたんですけどね。それから、高校2年生ぐらいのときにポケモンをやっている集まりがあると聞いて行ってみました。そしたらそのグループが思っていたより本気でやっていて、ひっぱられるままにやっと大会に出場しました。

-最初から勝ち進んでいましたか?


ぶっつけ本番でしたが、ビギナーズラックなのか割と勝てちゃいましたね笑
ゲームを普通に進めていくときはポケモンを一対一で戦わせますが、大会はダブルバトルでポケモンを二対二で戦わせるんです。だからルールがいろいろ違うんですけど、経験がないながらもやってみたら意外といいところまで行けて、「あ、これいけるのでは?」と謎の自信を持ってしまいました(笑)
また、ゲームを普通に進めて行くときはとりあえず強い技を上から4つ選んでいたんですけど、対戦になると補助技(攻撃をしない技)が大事になってくるので奥が深いんです。それも対戦にはまり始めた要因の一つですね。

-それから世界大会に初めて出たのはいつですか?


今年の夏で、初出場です。それまでは日本でも有名じゃなかったので、ポッと世界大会に出て、誰やこいつって思われていたと思います(笑)

-大会で戦えるようなポケモンを育てるのはかなり大変だとお聞きしました。どのような部分が大変なのですか?


個体値などの厳選をしないといけないし、とにかく時間がかかるのが大変なところです。卵を孵化させるためにひたすら自転車で動き回ったりしないといけないんですよ。その時はただただ無になります。
それでも今までに500匹以上は、卵から孵化させて個体値や努力値を考えてしっかり育てました。 今はシステムが少し簡単になったので育てやすくなってますね。

-そのような苦労があるからこそ、やりがいもありそうですね。


苦労して育成するんだからやっぱり勝てたときの喜びはひとしおですね。最初は適当に技を出しているだけだったんですけど、今はしっかり考えながらプレイしています。相手が持つポケモンとの相性や、次の行動などを予想して技を選んでみたりとか。そういう駆け引きがあるんですよ。それが噛み合ったときは、出し抜けた感じがしてすごい楽しいし気持ちいいです。でも、極論駆け引きをするだけだったらじゃんけんでもいいと思っていて。やっぱりその駆け引きを好きなポケモンを使ってできるところがポケモンゲームの魅力だと思います。
また、シングルバトルは運の要素が強すぎてあまり好きじゃないのですが、ダブルバトルはある程度読みが活きるので上手い人とそうでない人との実力差が出やすくて面白いです。世界大会でもそういう理由からかダブルバトルを採用しているんですよ。

-ぜひゲームで勝つ秘訣を教えて下さい。


流行があるので、その時期の強いポケモン、弱いポケモンを調べるところからですね。今の時期は強い人がこのポケモン使ってるからこれが強い、というふうに流行ができていくんです。そして、流行の強いポケモンを使うか、強いポケモンへの対策を考えるかのどちらかを選ぶことがゲームで勝つために重要です。対策を考えたほうが勝てるかなと個人的には思いますね。
ポケモン好きな人が集まって対戦をするオフ会があるのですが、それが影響力を持っていて、その場で活躍したポケモンが流行ったりもします。僕も時々行っていて、行けないときはネットで調べて把握したりします。
ちなみにここ2年はガルーラが鎮座してる状態です。ガルーラを自分も使うのか、それともガルーラの対策をするのかを考えないといけません(笑)

-阿部さんはポケモンサークルもらいびの代表を務めていますよね。どうしてもらいびに入られたのですか?


大学入学当初は、大学でサークルに入ってまでポケモンをやる気はなかったんです。高校までの仲の良い友達とできればいいかなと思っていたぐらいだったんですが、その仲の良い友達の一人がもらいびに入ったので、それに引っ張られて入りました(笑)
あと、ポケモンサークル同士で競うサークルリーグもあるので、それに出たかったっていうのも理由の一つです。
ただ、もらいびの活動はポケモンゲームばかりではないです。ポケモンを含めて全般的にゲームが好きな人や、ゲームは関係なくただポケモンが好きな人も集まっています。例えば、ポケモンのアニメや映画が好きで入ったメンバーもいますよ。

-サークル同士の大会もあるんですね。結果はどうでしたか?


実は去年、関西大会で最下位だったんです。その悔しさをバネに、今年はサークル内でポケモンの育成を勉強して、しっかり準備しました。その結果、今年は関西大会で予選を抜けて、全国大会まで出ることができました。
また、同じ関西のポケモンサークル同士なので、相手の得意なルールや使うポケモンを誰かしらが知っていることが多いです。個人戦じゃなくてチーム戦で一つのチームから3人ぐらい出るので、どの相手に自分のチームのどのメンバーを当てるかは僕が相性などを見て決めていました。
チーム戦は普通に遊ぶより楽しいんですよ。チームだから自分が負けても他のメンバーが勝ってくれたり、他のメンバーが負けてる分自分が頑張ろうと思えたり、スポーツと似ているんです。


今道拓也/柴田一慶

(神戸大学フットサル部主将/神戸大学フットサル部同神戦係)

フットサルを神大で一番の部活にしたい。


田中光

(カフェ運営を行う現役大学生)

お客さんそれぞれにとって、ほっこりできるカフェでありたい


奥山慎介

(ファイト学習会教室運営責任者)

「プラスの言葉」で、生徒の未来を明るく。


斉藤善久

(神戸大学国際協力研究科 准教授)

求められるままに、流されるままに


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