NO.69
永岡 誠
(工学部3回生)
「自分の直感に素直に、今を全力でやってみる。」

1回生の夏。スマホの待ち受けにしていた、綺麗な海が臨める石垣島一周の旅へ。 それをきっかけに、世界一周の旅へ…今では、学生を集めてアプリ製作にも挑んでいるという。次々と挑戦していく永岡さん。彼は今も、新しい”何か”を追いつづけている。
Presented by Rei Ohnishi, Marina Yoshida
Photo by Kazuki Akamatsu
旅は、未知との出会い
― 石垣島一周の旅をしたことをきっかけに、世界一周旅行への決心がついたと伺ったのですが、まず石垣島へは、なぜ行こうと思われたんですか?
1回生の初めに、観光雑誌を見ていたら、たまたま自分のスマホの待ち受けにしていたのと同じ、めっちゃきれいな海の風景写真が載っていたんです。「俺の待ち受けやん」って思って場所を見たら、「石垣島」って書いてあったんですよ。島の周りを一周すれば、どこかでその景色に出会えるんじゃないかと思って、石垣島に行くことを決めたんです。結局待ち受けの景色に出会うまでは、1週間ほどかかりましたが、出会った時は「うわ、写真の中に来た!」って、すごく感動しました。待ち受けって毎日見るじゃないですか。その景色を見たらほんまにすごいなって思いました。そこから旅にはまっていきましたね。
― では、初めから旅が好きだったという訳ではなかったんですね。
知らないことや新しいことをやるのは好きでしたが、旅に固執してる訳ではないですね。自分にとっての知らないことや新しいことの一つとしての旅、という感じです。石垣島で旅にはまって、翌日からヒッチハイクで日本一周の旅を始めました。その翌年の二回生の夏には、フランスに行って初対面の黒人と2週間ぐらい生活しました。それは印象的でしたね。最初はパリで遊んでたんですけど、その黒人とパリで会って、「家来る?」って言われて、黒人の若者が集まってる団地に行きました。地下鉄降りたら、黒人しか降りないようなところでビビりましたけどね。貧困地帯みたいなところで、ホットシャワーも出ないんです。やかんで水を沸騰させて、その熱水と普通の水を混ぜて浴びていました。
― どうしてフランスに行かれたんですか?
啓蒙思想がすごく好きで、加えてフランスの大学の学費が安いということもあって、3回生くらいからフランスに転校しようかなって思っていたんです。その前に、フランスの学生ってどんなこと考えてるのか知りたいと思って、フランスに行ったんですよ。だけどいざ行ってみて学生と話してみたら、そこまで日本と変わらないと思ってしまいました(笑) だから3回生も日本にいる予定です。
― なるほど、そうだったんですね。他にも海外には行かれているんですか?
フランスに行った後、アメリカのシリコンバレー(IT企業が集まる拠点地域)に行って野宿したんですけど、もともとFacebookを通してシリコンバレーで会社を立てた日本人の方と知り合っていたんですよ。その人に会いに行くことになって、お土産何がいいかなって考えたんです。それで、自分なりにビジネスプランを作って持っていったら喜ばれるんじゃないかと思って、7個ぐらい持っていったんですけど、そのうちの1個、いいなって言ってもらえたんです。
― どんなプランだったんですか?
それが今作っているファッション系のアプリです。僕はもともとロボットとか人工知能とかが好きで機械工に入ったんですけど、人のファッションを人工知能で採点できるようにしたら面白いかなと思って、そういうアプリを思いついたんです。日本人は「おしゃれやん」って適当に言うけど、実際どう思ってるか分からないじゃないですか(笑) 機械で目安として判断できたら面白いかなって。日本に帰ってきてからエンジニアを集めて作り始めて、完全な状態ではないんですが、とりあえずApp Storeに出しています。メンバーは学生で、個性豊かなメンバーが集まってくれてます。その中で僕は働きやすい環境を提供することを心掛けています。世界一周中も、製作はそのまま続けます。僕は新しいことにすぐ目が行くので、世界一周しながらだったら逆に飽きずにできるだろうと思って(笑) 海外のファッションを取り入れることもできますしね。
やりたいことは全部やる
― 今後やりたいことはありますか?
今までもそうしてきたけど、自分の直感に素直に、その時やりたいことに全力で取り組もうと思います。ひとまずは、世界一周を終えて見えてきたものをやろうかなと思っています。大学院はアメリカに行きたいですね。ロボットを自分で作りたいっていう夢があるので。だから、世界一周の時にまたシリコンバレーにも行くんですけど、今度ロボット系で進んでる研究があったら、それもやってみたいですね。
― どんなロボットを作りたいんですか?
ロボットと一口に言っても幅広いんですけど、僕は人間に近い知能をもつロボットなんかを作ってみたいなと思いますね。教育にも興味があるので、どういう風に学習していくのかだとかを研究したいです。だから、ディープラーニング(人工知能がデータを学習し、認識するシステム)にも興味あります。あとは、自動制御にも興味があって、ドローンをもっと活用したいなと思っています。いろんなものに興味あるんですよ。はまったものはとことん好きなんです。やれるとこまでやってみようと思っています。
― どんどん新しいことに挑戦していっているんですね。他に大切にしていることってありますか?
人のことを肩書きでは絶対に見ないようにしてますね。みんなのことをすごいって思ってます。一般的にすごいって言われるのは、周りからの目が一番関係していると思っているんです。周りの社会から必要とされる人は、お金持ちになれるし、それなりに権力も得られると思います。だけど、好きなことをやっている人は、その大小に関わらずみんなすごい人だと思うんですよ。それが社会にうけるかどうかの違いだけです。
例えば、アメリカでホームレスで、汚いドラムを叩いてお金を稼いでいる人もいるけど、それはそれですごいことだと思うし、何でもなく家でゴロゴロするのが好きでも、それが自分が好きでやってるなら、その人も一緒だと思います。そういう人たちからも得られるものは結構ありますね。好き嫌いの観点では判断せずに、「あ、こんな考えあるんや。俺だったらこう考えるな」っていう受け取り方をすることは大事にしてきています。だからこそ、いろんな国に行った時に、どんな人にでも接することができるし、どんな人の考えでも、「あ、そういう考えがあるんや」って思えますね。
― 最後に、神大生に向けてメッセージをお願いします。
「自分の人生を生きろ。」と伝えたいです。僕は、人に何かをこうしろとか言うのは苦手で、これが凄いとか、これが偉いとかは無いと思っています。だからこそ、他人の尺度で測られる人生を送るのではなくて、一度きりの人生、自分の欲望に忠実に従って、思いっ切り自分の人生を生きれば良いと思います。世界一周したいならすればいいし、お金が無いのなら稼げる方法を徹底的に考えてみるのもいい。“〜したい”と思っているだけで終わらずに、実際の行動に移して、自分の人生を歩み出して欲しいと思います。
28. 遠藤 龍
WARLD LOG所属
82. 阿部恭介
経営学部3回生/ポケモンサークルもらいび代表
80. 稲葉滉星
神戸大学持続的災害支援プロジェクトKonti代表
23. 松田 涼花
「いろはプレス」学生記者
17. 河内 鏡太郎
文学部卒元ジャーナリスト