NO.61
金川武
(国際文化学部3回生)
「自分が誰よりも楽しんでやるんだ!」

「自分は誰よりも楽しんでやるんだ!」
取り組む事がどんなことであっても、楽しむ事に貪欲に、一生懸命やれば必ず得るものはある。前に進んでいく力となる。金川さんのまっすぐな姿はそれを教えてくれた。
Presented by Ayu Honda
Photo by Kazusa Uda
大切なのは全力で楽しむこと
― 金川さんは、様々な場所へ旅をされてきたとお伺いしましたが、その旅がなんだか少しユニークなのだとか。
ユニークと言えばユニークですね(笑)ただの旅行ではなくて、僕はその旅ごとに一つのテーマや工夫を持たせていました。大学2回生の夏休みに、自転車で四国を一周する旅に出たのですが、ただの四国一周ではなくて。この旅の唯一にして最大のルールが、『ホテルや旅館はNG。泊まっていいのは、地元の人の家だけ』という、まさしくリアル“田舎に泊まろう”でした。
― とてもユニークなアイデアですね!そういった旅に、チャレンジしよう!と踏み切った理由は何だったのですか?
「4年間というあっという間の大学生活を思い切り楽しみたい!」僕もそうですが、学生ならば誰しもが思うことだと思うんです。目的なくただ旅行を楽しむだけじゃ、つまらないじゃないですか。何か一つ工夫を凝らすだけで、旅を終えたあとの自分自身の成長を、より実感できると思うんです。本物の“旅”って、なんだかすごいワクワクしませんか?
― 楽しむことに対して全力で、とてもエネルギーに満ちた印象を受ける金川さんですが、四国一周中の印象に残っているエピソードをお聞かせください。
一番心に残っているのは初日の出来事ですね。まず初日は、愛媛にたどり着きました。夜の8時ぐらいに住宅地に到着したんですけど、宿泊場所の確証もなかったし、やっぱり最初は不安でしたね。
季節は真夏。照りつける強烈な太陽の日差しの中を自転車で漕いできたので、身体も相当に疲れきっていて。そんな中でも、泊まる場所を探すことこそ、今回の旅の醍醐味だったので、現地のお宅のインターホンを鳴らして、「今夜泊めてください!」と呼びかけてまわりました。
でも案の定、なかなか良い返事はもらえないんです。やっぱり無謀だったのかな〜って思いながらも、とりあえず駅へ向かうことにしました。
半ば諦めモードで駅に戻ったら、誰かを探している風の40代くらいの女性がいたんです。するとその女性がこちらへ向かってきて、『さっき家にいらしてくださった方ですよね』って。僕たちがうなずくと、『さっきは主人が不在でお断りしたんです。その後に主人に電話したら、是非家に泊まってもらいなさいって言われたんです。だからまだこの辺にいらっしゃるかなって思って探しに来ました』って。
そうして、その日はその方のお宅に泊まらせていただいたんです。お風呂や洗濯、ご飯まで頂いて。次の日の朝、僕たちが出発する時にもおにぎりをたくさん握って持たせてくださいました。
― 見知らぬ人でも心からの繋がりを持てるって素敵なことですよね。この旅では、他の民家にも数件泊まらせてもらったと伺いましたが。
そうなんです。四万十川が流れる高知県のある村での出来事も深く印象に残っていますね。その日は、僕たちが到着したのが夜遅くて、しかも人気のない村だったんです。さすがにその時は野宿も覚悟しました。すると偶然にも2人組の村人を発見したんです。そこで、散歩中のその方達に思い切って話しかけてみることにしました。僕たちの事情を話すと、なんと村のネットワークを駆使して色々な人に、僕たちを泊めてもらえないか電話を掛けてくださって。そうこうしているうちに、たちまち僕たちのいた場所に村人の方々がたくさん駆けつけて来てくれたんです。 その日は夜中にも関わらず、たくさんの人が村のコミュニティを辿って僕たちが泊まれる家を探してくれました。
この旅で一番心に深く刻まれたのは何か?と聞かれたら、迷わず「人のあたたかさ」と答えますね。旅を終えた自分自身の成長、やり遂げた達成感、そして初めての土地で初めて出会う人々のあたたかさに触れることで得られたものが、この旅にはありました。
怖い。けれども一歩踏み出す
― 四国一周の他にも、様々な旅を経験されたのだとか。
はい。この四国一周の旅を皮切りに、スペインのトマト祭りに参加したり、中国地方へヒッチハイクの旅に出たりと、とにかく「面白そうだ、やってみたい!」の気持ちを大切に、色々なことに挑戦しましたね。
― 金川さんのモットーは何ですか?
僕は「考えるよりも行動する」をモットーに生きています。その場その場でやりたいと思ったことを大切にしていきたい。一瞬一瞬を、誰よりも楽しんでいたいんです。
今もやりたいことがいっぱいあります。知らない土地に行って自分の知らない価値観や文化を知っていくのが僕は楽しい。そんなワクワクするような、心躍る体験をもっともっとしたいんです。
― 語られるエピソードからは、とてもアクティブな印象を受ける金川さんですが、昔から行動的な方だったのですか?
いえ。今でこそ行動的な人間ですが、過去には受け身な大学生活を過ごした頃もありましたね。1回生の頃は、友人と遊んだりバイトに明け暮れたりして、あっという間に一年間が終わってしまいました。それはそれで良いと思います。でも僕は、絶対にこのまま大学生活に終止符を打ちたくはなかった。社会に出るまでに、教科書に載ってないものを自分の目で見たり、体験したりして学びたい!という想いがずっとあったんです。
もしもあの時、一歩踏み出して外の世界へ飛び込んでいなかったら、今頃もっとつまらない大学生活を送っていたと思います。だから、興味があるなら悩むよりもやってみた方が絶対にいいですよ!
― 「どこかへ旅をしてみたい!」そう思っている神大生も多いと思います。その方達に向けて一言お願いします。
そうですね〜。 旅する場所は日本国内でも外国でも、どこでも良いと思います。大切なのは、そこへ行ってその人と知り合えたからこそ知った美味しいお店、良い景色、他にも様々な物事を全身で楽しむこと。それこそが旅の魅力なのだと思います。
周りから見れば「無謀なのでは?」と思うような状況でも、その中でしか得られないものがあると僕は思うんです。初めての土地での出来事は全てが刺激的でした。全てを良い経験として楽しんで、自分の糧にできた時、今までにない成長がきっと待っているはずですよ。
一歩踏み出す事で、自分の今置かれている状況ってガラリと変わるんです。勇気を持って踏み出した一歩、その歩みの先にはきっと大きな楽しみが待っているんじゃないかなと思います。
78. 野村 奈央(のむら なお)
知るカフェ神戸大学前店店長 / 発達科学部2回生
81. 藤中良太
六甲祭実行委員会委員長
62. 岩渕想太
現役神大生バンド“パノラマパナマタウン”Vo&Gt
12. 太田 尚樹
KooBee創始者
58. 岡川 鉄平
コミュニティスペース「Museum Base」運営者