No.54

お客さんそれぞれにとって、ほっこりできるカフェでありたい

田中光

(カフェ運営を行う現役大学生)

Presented by Yuri Kusakabe, Misato Fukushim

Photo by Haruna Kikuchi


小さい頃から、お菓子作りを通して人を喜ばせることが好きだった。そんな彼が始めたカフェ運営。カフェについて語る彼の言葉が、日々忘れてはならない大切なことを、思い出させてくれます。

PROFILE

田中光

もうこれはやるしかない。即決でした。

-まず、ひとところカフェについて教えてください。


『“ひといき”つくところ。”ひと”があつまるところ。”ひとり”でもこれるところ。”ひと”と”こころ”がつながるところ。』がコンセプトです。お客さんにとって、使い方はそれぞれで、自由です。お客さんそれぞれにとって、ほっこりできるカフェでありたいですね。友達とおしゃべり、一人で読書、僕と話をしにきてくれる。全部嬉しいんです。 「カフェを経営してるの?」ってよく言われるんですど、そうではなくて。経営者の方が出資していて、現場の運営を大学生2人が任されているという感じですね。運営以外にも、コンセプトや店名決め、インテリアや食器選びから壁塗り、メニューの選定、広報などにも関わらせていただいています。

-ひとところカフェをはじめるキッカケはなんでしたか?


カフェはいつか開いてみたいと思ってたんです。お菓子作りが趣味だったので。でも必要な資金とか、儲けとか、結婚とか考えると仕事にするのは難しいので、老後にカフェができたらいいなあってぐらいに思ってました。 そんな中、最初は“一日カフェ”から始まったんです。2回生の冬ですね。春日野道にレンタルスペースがあることをたまたま知ったんです。1日約1万円で場所を借りてカフェができるんです。もうこれはやるしかない。即決でした。 前日に、家でお菓子をほぼ徹夜で作って、Facebookで身内だけに広報して開きました。「全然お客さんが来てくれなかったらどうしよう」って不安でドキドキしてたんですが、小学校の友達や中学の先生、高校・大学の友達まで約60人も来てくれました。普通のカフェと思って入ってきてくれたお客さんも数人いて、これも本当に嬉しかったです。 「やりたいこと、私もやってみようと思った」「久しぶりに友達と集まれて良かった」「すごくほっこりした」「趣味とは思えないくらいおいしかった」たくさんの嬉しい言葉をもらえて、やってよかったと心から思いました。 一日カフェでカフェを運営する楽しさを知ったので、3回生になったら月1くらいで頻繁にやりたいと思っていたんです。そんなときに、今ひとところカフェを一緒に運営している柳が「カフェやることになったんやけど、一緒にやらへん?」って誘ってくれたんです。当時は予備校時代の「知り合い」レベルの仲良さだったのに、僕の一日カフェに一人で来てくれて。趣味や理想のカフェが似ていたので、誘ってくれたそうです。柳が誘ってくれたおかげで僕は今ひとところカフェを運営させてもらえているので、本当に、めちゃくちゃ感謝しています。

-そもそもお菓子作りを好きになったキッカケはなんですか?


始めたのは小学校の高学年ぐらいからでしたね。中学・高校のときはクリスマスや友達の誕生日などのイベント毎にお菓子を作って渡していました。でも実は、「お菓子作り」そのものが好きというわけではなく、人を喜ばせたり、人から褒められることが好きで、その手段がお菓子作りがだった、ということなんです。僕は運動神経や頭も良い方ではなく、部活や勉強でいい成績を残したことがなくて、「自分は何もできないやつ」と思っていたんです。卑屈なんです、僕(笑) でも、お菓子作りって実は誰でもできるのに、みんなやらないというか、男の子ができるのって珍しいじゃないですか。だからみんなが「すごい!」「おいしい!」って褒めてくれて。唯一自分に価値を見いだせた手段なんです。それが嬉しくて大学生の今でも続けています。 あと、お菓子作りが好きなだけではなくカフェという空間も大好きです。友達を連れて行くならここ、一人でゆっくりするならここ、店長さんと話すならこことかいろいろ使い分けるくらい(笑) 何が好きかというと、雰囲気が好きなんです。カフェのお客さんってみんなやさしい顔をしてると思うんです。友達と話すにしても、一人でゆっくりするにしても。みんな、ほっこりしているというか。そういう、カフェの「あったかい」雰囲気、空間が好きなんです。


ネイビーズアフロ

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夢のまんま死んでいける。


杉野友亮

(Rokk-Code代表)

テクノロジーが世界を変える、テクノロジーを理解することは未来の社会を理解すること。


月井涼太郎

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