NO.38
西本 光希
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「バリア(障害)をバリュー(価値)とする。」

ミライロでの活動を通して得た、彼なりの新しいモノの見方とは? 「挑戦するからこそ、好きになれる」 彼の言葉には、新しい事に挑戦する勇気が溢れていた。
Presented by Keita Kutsuno, Marino Shiro
Photo by Keita Kutsuno
学生ならではの支援を。
― まず初めにミライロについて教えていただいてよろしいですか。
はい。ミライロというのは、バリア(障害)をバリュー(価値)とする。バリアバリューの視点からユニバーサルな社会を創造する。をビジョンをして掲げている、株式会社ですね。会社として具体的には、誰にとっても“「使いやすい」「見えやすい」「聞こえやすい」” ユニバーサルデザインの商品を提供したり、高齢者や障害者への対応スキルやマナー向上を図る研修を行ったり、障害のある方の就労や就学をサポートをしています。僕たち学生スタッフは、その中でもミライエデュケーション事業という部門を担当していて、障害のあるお子さまの自立を「教育」という面から支援する事業を運営しています。
― どんな支援活動をされているのですか?
簡単に言えば家庭教師の事業のようなものですね。学生が主体となって障害のあるお子さんのお母さんたちに広報をして、生徒さんを募集したり、先生となるスタッフを募集し、そのスタッフの方々に、障害に対する配慮や教育のサポートをしています。
― 学生主体で事業を行っているのですね!
はい。お金の管理など、学生の範疇を超えた部分以外は基本的に学生のみです。学生スタッフは現在10人ほどで、可能性を多く秘めているけれど、まだまだお金儲けになる分野ではないので、 フットワーク軽く動ける学生である僕たちがやらせて頂いています。そのお子さんは普通学校に行くべきか、普通学校の普通学級に行くのか支援学級に行くのか、それとも支援学校に行くべきなのかなど、一人のお子さんの進路に深く関わることになるので、多くの責任とやりがいを感じることが出来ますね。
挑戦するからこそもっと好きになる。
― なぜミライロのインターンに参加しようと思ったのですか?
それは、学習支援と障害者福祉に関心があったっていうのが大きいと思います。学習支援に興味を持ったきっかけは、大学受験の時の両親の離婚です。離婚があって、母も精神的に病んで、家事とかも手伝おうって思ったし、勉強にあんまり手を付けられる環境ではなかったんです。それでもなんとか神大農学部に拾ってもらって、神大に来たからこそ挑戦できることもたくさんありましたね。色んな所に行くたびに神大ですっていうと、信用してもらえたりするじゃないですか。学歴社会がいいのかといわれるとそうとは思わないけれど、実際ネームバリューが生きてくるし、やっぱり勉強って選択肢を広げることに繋がるんやなって実感して。勉強をなかなか出来る環境に置かれていない子供たちをどうにかしたいって思ったことがきっかけです。
― 障害者福祉にはどうして関心を持たれたのですか?
障害者福祉に関しては、今年の3月に神戸大学のボランティアバスに参加したんですけど、その時に出会った全盲のお母さんがきっかけですね。東日本大震災の時に、そのお母さんは地震の揺れの中で、自分はここで死ぬやろなって思ったし、死んだ方が迷惑をかけなくてええなって思ったらしいんです。でもその時に周りの人に助けてもらって、なんとか生き延びた。そういう、何か自身が窮地に立たされた時に、障害がある人っていうのは、生き残ることを躊躇ってしまうらしいんです。でも、どんな時でもとにかく生きるべきだっておばあちゃんは強く思って、それを広めてほしいって言われました。やから、この話を障害のある方々に知ってほしいって思ったし、これが障害について考え始めたきっかけでもあります。
― 現在は学生スタッフ代表として活動されている西本さんですが、この活動を通しての変化をお聞かせください。
これは、大げさなことでもなく、障害者ってなんなんやろうって思うようになりましたね。 脳性麻痺だったりとか、ダウン症のお子さんと関わったりするときに、多分普通はその障害の部分に意識が向いてしまうけれど、今はそれ以上に共通点の方が多くあるように感じます。脳性麻痺のお子さんの家庭教師をしているんですけど、めっちゃデュエマが好きで、阪神ファンで、ラーメンが好きで。褒めたら喜ぶし、確かに車いすで移動するし、歩き方もちょっとぎこちない部分はあるけれど、それ以上に共通点が多いなと思います。考えてることとか好きなことは僕とかと一緒やんて思うようになりました。
― 最後に、神大生にメッセージをお願いします。
神戸大学という環境を活かして、色々なことに挑戦していってほしいです!もちろん、好きなことを見つけることにもなるし、逆に今の活動に対する思い入れが強くなったりもすると思うんです。つまり、 向き不向きとか、好き嫌いって、数値化できるものでもなくて、これとこれを比べたらこっちが得意やとか好きやっていう風に、比べて測るものだと僕は思うんです。1の物を見て、これが好きやっていうより、10の物を見て、これが好きやって感じる方が、きっとそれに対しての思い入れも違ってくると思います。だから、少しでもいいなって思ったことにはチャレンジしてみてほしいです。そういう意味でも、障害児教育に少しでも興味のある方は是非ミライロの学生スタッフにチャレンジしてみてほしいですね。
76. 河本 真夕(かわもと まゆ)
神戸よさこいまつり実行委員長(山美鼓所属)
10. 谷岡 久美
発達科学部卒ミュージッククリエイター
47. 羽賀 誠
ベルカン9期代表
82. 阿部恭介
経営学部3回生/ポケモンサークルもらいび代表
3. 村上 加奈